今日は、私の家づくりに興味を持っていただいたFご家族と一緒に、諸塚村の杉の自然乾燥現場での葉枯らしを見に行くことになっている。
ご家族との待合せは諸塚村産直で作った川南町の「川南の平屋」で9時30分の約束、その前に一昨年完成した高鍋町内の小規模多機能型介護事業所「なぎのき」へ建物紹介のパンフレットを持って行く。丁度9時の時間帯となったが、オーナーの方と管理責任者の方がいらっしゃり直接渡すことができた。事前に連絡をせずに不在であればスタッフの方へお渡しすればと思っていた。
9時15分「川南の平屋」に到着、奥さんが南側庭にて草取りか何かをされており、挨拶し北側の玄関へまわる。玄関アプローチでご主人が出迎えてくれる。玄関アプローチのコグマササの生育が良い、もともと畑であった土地、日当たりなど他要因が重なり成長している。
約束の時間まで食堂テーブルを囲みご夫妻と談笑する。今日も薪ストーブには火が入り、玄関からその暖かさを感じていた。お邪魔した時にいつも座る椅子は、薪ストーブの近く、暖かさが体全体が包み込んでくれる。
約束の時間、南側県道沿いの空地にF家族の姿が見える。「川南の平屋」は南側の県道からよく見え、そのファサードは多くの人を惹きつけている。南側に軒を深くし、屋根中央より西側に流れる片流れ屋根を持った一部入母屋の屋根形状となっている。今日のように天気の良い日は、深い軒が作る影により白い壁との陰影がくっきりとし、より印象的に見える。
県道側までFご家族をむかえ、北側の玄関へ案内する。Fさんが私の家づくりに興味を持ったのは、「川南の平屋」が紹介された本でそのタイトルは「九州の建築家とつくる家」身内の方の家もこの本で紹介してあり、その関係で私を知ることになった。
9時30分からほぼ1時間、家の中をじっくりと見ていただき、家主夫妻からも色々な話を聞かれる。「こうすれば良かったという点はありますか」という質問に「何もないです」との返事、私が同席していたためか。
実はこの家にはエアコンが無い、将来のことを考えエアコンの設置場所には専用コンセントなどを準備しているが、完成から6年経つがいまだに設置されていない。家の設計にあたっては自然の風の流れを意識して計画しており、特に春から秋にかけて吹く海風陸風に関しては、その時間帯で室内に風が通るように工夫している。
私の自宅もここ数年エアコンは一切使用していない。夜のわずかに吹く風が知らないうちに眠気を誘ってくれる。風がないときには扇風機での対応となるが、「川南の平屋」の場合は暖かくなった空気が自然上昇し、一番高いところに設けられた窓より外に出される。そのため室内は大きな空間となっており、冬場の暖房を考慮すると薪ストーブがその雰囲気を含めて望ましいものとなる。
川南の平屋を11時30分に出発し、諸塚村のしいたけの館に着いたのが、12時15分、途中では地元特産品販売所にたちより、東郷町の道の駅にてはトイレ休憩をとり、ようやく到着し昼食をどんこ亭でいただく。駐車場で地元の黒木氏と出会う、今日はジビエツアーが企画されておりそのお手伝いとのこと、猟の体験はできないがさばきを体験していただくらしい。ニワトリは経験あるが、鹿、イノシシは経験がない、さばいた後に食べられないかもしれないが一度は体験して見たい。その旨を伝えると情報をいただくことができた。
13時30分に諸塚村森林組合加工場長の黒木氏に来ていただき、その足で、まずは杉の葉枯らし現場へ向かう。現場は池の窪にあがる県道沿にあり、谷正面奥には椎葉へ繋がる山々が望める。
葉枯らしされている杉は樹齢70年以上のもの、久しぶりに大きな杉との出会いとなる。南西斜面の山肌にたくさんの杉が枝を付けた状態で根元から倒されている。昨年の11月に倒されたもので3月に入ると玉切り作業の後に集材が始まる。せっかくの産直材、規格の大きさだけではなく、なるべく大きな断面で、そして長く使えればと思う。
伐採現場見学後は池の窪手前の展望台、そして池の窪近くのヒノキ複層林を案内していただきその後加工場へ移動する。加工場では原木の搬入から製品となるまでの工程を案内していただき、最後に製品倉庫へ移動し数年間寝かせてある大径材を中心とする産直材を見せていただく。
今年の製品倉庫は在庫が少ないように思う。ただし使用してみたい材がたくさんあり、これからが楽しみである。見学が終わったのが16時30分、ほぼ3時間の工程であった。ここしばらく寒い日が続いていたが、今日は雲一つない快晴で風もほとんど感じることないお天気に恵まれた諸塚村行きとなった。
川南の平屋