都城市・旧江夏岩吉家見学

 11月28日に都城市内の□□邸を見てきた。今年6月に「ひむかヘリテージ機構」立上げを知られた方より、機構代表に連絡があり、その後、数人で見学をしていた。

 今回、文化財レスキューのメンバーがフスマの下貼り調査を行うとの連絡があり、関係する部屋の写真だけでも撮影しようということで、機構メンバーによる見学会が実施された。私は主だった部屋(床の間関連の和室・洋間)を撮影する。

 □□邸は、小屋組に残された棟札による大正15年5月30日に上棟祭が行われていた。当時の施工方法である、壁下地の小舞、荒土等を考慮すると竣工は昭和となる。

 平面は、西側の表玄関を入ると4.5畳の玄関和室、正面に8畳和室、そして8畳床の間の三部屋が直線上に配置されている。奥の床の間東側も縁側があるため、玄関から見ると開放的な空間となっている。

 玄関和室南側には「仏間」と呼ばれている8畳和室があり、床・飾り棚、及び南面した仏壇置き場がある。この部屋の軒先だけは化粧丸垂木を使い、角は扇垂木となっており、書院造をベースにした他の部屋とは違い数奇屋を意識した作りとなっている。

 玄関和室からつながる二つの和室の南側には縁側があり、床の間和室東側の縁側と合わせ、内部と外部と一体感を感じる。

 今回は細かい調査は行っていないが、特筆する点として、床下がある。基礎は布基礎ではなく」石端立て」となっているが、柱の下は石ではなくコンクリートとなっている。また床下全面にはコンクリートがベタ状に打設してあるように見受けられる。

 敷地が大淀川に隣接していることを考慮すると地盤に対する対応が必要だったのかもしれない。また棟札には、設計監督・棟梁・大工・木挽・地業の職人の名前があり、地業の役割が大きかったのかもしれない。

 一部には漏水による傷みの激しいところもあるが、床の間周りの部屋はしっかりとしており、現状での活用が十分に可能ではと思われる。

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2022年11月18日に、旧江夏岩吉家を国登録有形文化財にするようにと、答申が出されました。
登録申請にあたり、都城市教育委員会か文化財課から、私に所見の作成依頼がありました。


▼   宮崎日日新聞 2022年11月18日 記載 ▼
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by mutumi48 | 2018-11-02 10:10 | 気になる建物 | Trackback | Comments(0)

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