前回、山小屋で一緒になった斎藤氏は、今年のお盆休みは9日間と言われていた。私は9日間の休みは取れないが、期間中に最低3回は、できたら4回登ることができればと考えていたが、週半ばの台風の影響で、結局週末の2回の双石山登山となった。
昨日、金丸君に電話を入れると先週登れなかったためか、明日は登る予定だとのこと「それじゃ、いつもの場所でいつもの時間に」と約束する。
今朝は8時00分に自宅を出発し、小谷登山口に着いたのが8時10分、駐車場にはすでに6台の車が止まっている。一台は藤本氏の車、そして加藤氏の車も止まっている。準備をしていると山本氏の車が入ってくる。その後、金丸君の車が到着する。
金丸君いつもより準備に時間がかかっていると思っていたら、ハーフのスパッツを着用している。前回ダニにやられたためか、以前使っていた脚絆ではなく、山登り用のスパッツを購入したとのこと、ただし、ショートではなくセミロングタイプ、ファスナーのところに芯は入っていない。
登山口に加藤氏が下りてくる、いつものように第二展望台往復とのこと、前回話を聞いた時に今夏の遠征地は御嶽山と聞いた気がしていたが、再度聞くと槍と穂高に登って来たとのこと。遠征のために毎日の早朝トレーニングとして第二展望台往復をされている。
8時30分過ぎに、小谷登山口からではなく、少し上の重機道を登ることにする。少し登ると左下に小谷登山口にある砂防堰堤を上から見ることになる。その向こうに県道が見え、駐車場の車が数台確認できる。重機道を谷に下り、小谷登山道と合流地点より一般登山道を登り、親小岩の横を通り、斜め岩に上がり休憩する。
斜め岩でリックを下ろし、水分を補給する。下から微風だが気持ちの良い風が吹き上がってくる。後で気づくことになるが、私は夏場はテイシャツ一枚、金丸君は下着に長袖シャツを着ている。そのためか、私は少しの風でも感じることができる。
以前、夏場に長袖の発汗性の高いアンダーシャツを着て、その上にやはり発汗性の高い半袖シャツを着て登っていたことがあった。ある時、ピッタリとしたアンダーシャツ越しにアブに腕を刺されたことがあり、数日痛かった。シャツの上からでもアブは刺してくる。素肌だと、小さな虫でもとまるとすぐにわかるが、そのアンダーシャツを着ているとアブが止まっていることに気づかず、結局は刺された時に気づいた。それ以来ピッタリとした長袖シャツは着ていない。
斜め岩からの景色は登って来た登山道を目にしながら、加江田川支流を挟んだ対岸の山、そして、その向こうに見える県央の稜線となる。今日は曇っているために宮崎市街地もぼんやりとしか望むことができない。
丁度、9時00分に親子岩から鎌田さんが登山道に姿を現す。いつものベージュのパンツに淡い黄色の長袖シャツ、ハットを被り日焼け防止のためのフェイスカバー、前回、下山途中で桜川さんが、鎌田さんの出立ちを武家のお姫様と言わた。以前K氏が、長友さんをアラブのお姫様、都原さんを養蜂場のスタッフと例えたことがあった。
桜川さんの例えを聞いた時に、私の中では鎌田さんの姿を「親の実家でよく見かけた畑のおばちゃん」に例えていた。桜川さんの言い様を「なるほど」と思い、淡い服装のコンビネーションより「平家落人のお姫様」と例えを変えることにする。
鎌田さんが斜め岩に到着し挨拶を交わす。鎌田さんは前々日もオッシーと加江田渓谷を旧家一郷キャンプ近くまで散策している。双石山山系に魅せられ頻繁に通っている登山者名簿のお一人としてリストアップする。
次に日焼け完全防止の女性お一人、格好から蛭川さんでは思うが、そのまま登られていく。次に姿を現したのは、男性お一人、ズームアップにて確認するがあまりお見かけしない方、タブルステッキにリックとウエストポーチ、登山慣れした姿、次にロングスパッツの女性お一人、この方もあまりお見かけしていない。
長袖二人から「早く木陰に行こう」と言われ、斜め岩を下り、小谷登山道分岐点まで登る。ここは皆伐された杉林と自然林との境でもあり、自然林の木陰となる場所で涼しく、照葉樹林帯を通り抜け下りてくる風が気持良い。
ここで、先ほど斜め岩で見かけていたロングスパッツの女性の方が登ってくる。話をお聞きすると、小谷登山道を登られるのは皆伐後はじめてとのこと、小谷登山道が通れるようになってほぼ2ヶ月半、その間は塩鶴登山道を利用していたらしい。
今日は、象の墓場北壁のヒュウガギボウシの開花状況を確認するために、他二人にも付き合ってもらう。バクチノキ、親父の木、そして双石山の失楽園の脇を登りクスドイゲの下で落ちている葉を確認していると、下から山本さんが登ってみえる。
山本さんいつもは帽子を被っているが、蒸し暑さのせいか帽子を手にされており、髪の毛が三角形状態、挨拶を交わし、ステンレス三段ハシゴまで一緒に登り、ここで別れる。
この時点で、金丸君は一人で墓場を目指して先を登っており姿が見えない。ナギ林に近づくと毎回ランチのデザートとして持ってくるブドウによく似た木の実が落ちている。ナギ林の中には大量の木の実、イタビの実ではとなるが、肝心のイタビが確認できない。
ナギ林を過ぎ、墓場の南岩肌が見えるところに来ると冷んやりとした風を感じる。そして墓場へ下りていく一歩一歩ごとに温度が下がるのを体感する。
金丸君は墓場中央に落ちて来たマテバシイの木に腰掛けている。リックはと見るとひろパパさんのベットの上、先日の台風時の強風で墓場に覆いかぶさっていたマテバシイが幹の途中で折れ落ちて来ている。腰掛けるには少し物足りないが、腰掛けのない墓場内では十分な大きな、私も倒木脇にリックを下ろし腰掛けてまずは水分補給する。
正面北岩にはたくさんのヒュウガギボウシに花が付いている。まだ盛りではないが、開花としては十分な状況、早々にカメラを手にズームアップして花を撮る。
女性が一人北壁方向より下りてくる。私より少し年配の方、以前お話ししたことがあるのではと思うが名前はお聞きしていない。金丸君と鎌田さんが二人で話していた孤独死の話題に加わり自論を述べられる。
この方は小谷登山口に車を止め県道を歩きルンゼ登山口から双石谷を登り、北壁下をトラバースして墓場へアブローチされて来た。帰りは小谷登山口を下りるとのこと。先に東側ロープ箇所へアプローチされ、王家の谷を登られる。
今日、お会いした登山者の中で、遠征のためのトレーニングの場所として双石山に通われている方が数人いたが、山の楽しみ方は、人それぞれ、私にとって「双石山登山は、たくさん休憩し周囲の景色・樹木を愛で、山小屋で楽しくランチをいただき、しばしの昼寝と山友との会話を楽しむこと」このようなことを二人に話しながら墓場での気持ちの良い時間を過ごした。
この時期、墓場に入ると出たくない、それほどに涼しい。ここで12時までには山小屋に着こうということに金丸君と鎌田さん二人で話があり、墓場を出発し先ほどの女性の後をたどる。途中昨年見かけたウスキキヌガサダケの場所を二人で確認される。今年は出ていない。師匠の話では同じ場所には続けては出ないと説明があった。
ロープカ所をおり、前回岩の上四兄弟下の風穴から見かけた樹木を近くで確認する。先週咲いていた花はほとんど落ち、わずかに花が付いていた枝状のものが葉の上に出ている。
前回ミミズバイ、またはカンザブロウノキではと思ったが、近くで見るとカンザブロウノキと同定する。今まで見たカンザブロウノキの中では最も大きなものである。
岩の上四兄弟の上で休憩、墓場からここまでは10分もかからないが、ここで休憩しないと、第二展望台までの、尾根コース、谷コースがきつくなる。
休憩していると墓場経由で岩川氏が一人でみえる。岩川氏とは今年の2月24日にお会いして以来、久しぶり、話をお聞きすると散歩途中で足を痛めたとのこと。自宅近くの堤防を歩いていたが、調子が良くなり久しぶりに登って来た、小谷登山口駐車場が一杯だったこともあり、ルンゼ登山口駐車場に車を止め双石谷を登って来たらしい。
岩川氏は先に登られ、後を追うように王家の谷に入り、大岩下分岐点で鎌田さんの提案により尾根コースを選択する。前々回小岩で見かけたサクラガンピの開花と小岩からみえる小谷登山道の確認のため、ロープカ所を上がり、リックをデポし鎌田さんと二人小岩の上に立つ。
小岩からの眺めは双石山で最高の場所、以前見えていた眼下の杉林がなくなったところに登山道と斜め岩、そして小谷登山口の砂防遠征奥に止めている鎌田さんの車まで望むことができる。小岩周辺にはサクラガンピの開花、そして間近に見える枝先にマテバシイの実がなっており、遥か下にはカラスザンショウが枝先に薄黄色の花を付けている。
大岩には上がらずに、三人で尾根コースを登り、途中かずおチェアーにて小休止する。ここのサクラガンピも小さな花を付けている。ここから一気に第二展望台をめざす、最後のロープカ所を登ったところで、下山途中の蛭川さんと山本さんに再会する。
蛭川さんからはショウキランとウスキキヌガサタゲの情報をいただく。特に九平登山口からの登山道脇にあったというたくさんのウスキキヌガサダケの写真は見事、同じ場所には生えないらしいが、来年は同じ時期にアプローチしてみたい。
11時45分に第二展望台に到着する。先に上がった金丸君がテーブルベンチにて休憩中、テーブルを囲んでいると、第三展望台側から岩川氏が汗びっしょりの姿で登ってくる。久しぶりの岩川氏にお願いしツーショットにおさまっていただく。
親子三人が第二展望台に上がって来た時に山小屋をめざして尾根筋登山道を進む。途中スダジイ倒木カ所で小休止していると上からまずは山本氏、そして次に三人が下りてくる。それぞれ単独で登られていた方達、その中に藤本氏の姿、山本氏は木曜会のメンバーだが、週末にもよく登られており、お会いすることが多い。
山本氏に話をお聞きすると毎年奥さんと遠征されるらしい。今年は鳥海山に登られたとのこと、ツアーでの参加ではなく、関西までフェリーを使い、そのあとは高速道路を利用される。次回再会時に再度の遠征話をお聞きしたい。
藤本氏、スダジイの倒木に片足を乗せられ、紐で靴先を縛っている。よく見ると靴底が開いている。靴底が外れた話を聞くことはあるが、実際目にするのははじめてのこと、ガームテープを余計目に持参すると、いざという時に役に立つという話を聞いたことがある。
山小屋到着は12時15分、北側テラスのテーブルベンチにて早々にランチタイムとする。鎌田さん、山小屋に着くなり一人手ぶらで山頂側に行かれる。所用かと思いきや、戻ってくるとサルトリイバラの葉を三枚手にされている。
葉を水洗いしテーブルの上に置き、その上に手作りのカボチャの団子、そしてその上にコシアンを乗せられる。大きな葉っぱの上にたくさんのカボチャ団子、食後のデザート(菓子)としていただく、とても美味しい。私からのデザートは定番の冷やしたブドウとトマト、ブドウは巨峰と思ってレンジにて精算したらピオーネだった。二人にも美味しく食べてもらう。
鎌田さん気を利かし「昼寝してください、私少し散策して来ます」とのこと、そういえば、山小屋で昼寝の機会が少なくなっていた。登山靴を脱ぎベンチ上に横になり、上に見えるヤマモモの葉を見つめていると、遠くで女性の声が聞こえる。私には「お〜い」と聞こえる。
そのあと鎌田さんが戻ってくるなり「マムシがドグロを巻いている」とのこと、以前も見かけた最初のピーク手前の木の根の間らしい。まだ直にマムシを見たことがないという金丸君、興味津々で見にいく。私も写真を撮らなければと登山靴を履き見にいく。
以前見かけた場所の1mほど上の崖縁、綺麗なドグロを巻き三角形の頭を胴体の上に乗せている。登山者が足をかける場所ではないので、間違って噛まれることはない。写真を撮りそのままにしておく。
14時過ぎに山小屋を出発し、第二展望台にて再度テーブルを囲んで休憩する。金丸君より五穀米ビスケットをいただく。双石山銘菓は今日は無し。四国にまだ行っていない金丸君より四国4県の位置関係について話がある。参考までに地図を掲載する。
15時半前に下山開始、谷コースを選択し、岩の上四兄弟下の風穴にて小休止する。風穴近くの岩の上に腰を下ろすと岩自体もひんやりとしているが、冷たい空気が地面を這って出てくる。
ステンレん三段ハシゴを下り、生きている親父の木経由で小谷登山道分岐点、そして16時過ぎに斜め岩に到着する。上に上がり吹き上げてくる風を感じながらリックを枕にしばらく休憩する。
前回ほどではないが、山側を見ると雲間に青空が出ている。この場所はこの時間帯西側の自然木の木陰となる。斜め岩から登山口までの所要時間を問われ「10分」と答える。「ええ10分?」との返事、結局はゆっくりと下山し11分30秒程度で下りる。
駐車場には私たちの車だけ、下山途中ですれ違った男性の車は見当たらない。前々回ダニの被害を受けた金丸君への鎌田さんからのアドバイスのため、各自、車に乗るまでの時間がいつもより長くなる。次回の再開を約束し帰路につく。
小谷登山口駐車場

小谷登山口を東尾根から望む

斜め岩より小谷登山道を登る登山者




チシャノキの実 昇り竜の木下にて

イタビの実 ナギノキ林にて

ヒュウガギボウシ開花 象の墓場にて










象の墓場にて

象の墓場 東側アプローチ ロープカ所

カンザブロウノキ 株立ち


岩の上四兄弟にて
金丸君 吉田羊さん 鎌田さん

小岩より小谷登山道を撮る
▼ 8月4日 小谷登山道より「小岩」を見上げた写真 ▼
小岩より小谷登山道
中央下に斜め岩

小岩より 小谷登山口駐車場

小岩より カラスザンショウ開花

小岩横のマテバシイ

小岩のサクラガンビ 開花


小岩にて
鎌田さん

第二展望台にて
柴 岩川氏

尾根筋登山道のスダジイ倒木
鎌田さん 金丸君 藤本氏

デザート

マムシ

第二展望台にて
鎌田さん 金丸君
