双石山 滑落事故 - F氏

10月25日に起きた双石山北西岸壁での滑落事故について、今日の宮崎日日新聞に出ていた。

【双石山滑落の68才男性死亡】
 ・26日の8時40分に山小屋付近の崖の中腹で意識不明の状態で見つかった。
 ・お名前は藤野□□さん。
 ・救助は鹿児島県の防災ヘリによる。
 ・死因は窒息死、
 ・25日友人と登山中、13時40分ころ崖から滑落する。
 ・2人は通常の登山道とは違うルートで登山していた。

 当日(25日)下山途中に捜索に向かった山友から「どうも滑落した人はロープが首に絡まっているらしい」との話を聞いていたこと、そして当日、現場が特定できたにもかかわらず、夕方になり一旦救助をやめ翌日に再開すると聞いた時、最悪の状況になるのではと思っていたが、大変残念な結果になってしまった。

 亡くなられた藤野氏には心からのご冥福をお祈りします。 

 亡くなられた藤野氏とは一度だけ双石山でお会いしており、私のブログの中で「双石山 2017年6月24日 フジノ氏」というタイトルで紹介している。

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 大岩下のステンレス梯子取り付きにて下りてきた2人の登山者とすれ違う、登山靴が気になり声をかける、石井スポーツ製の登山靴、私も20代に形は違うが石井スポーツで作ってもらい、今だに愛用している。

 立ち話しとなり、私が高校生の時に一緒に登っていた横山君のことを良く知っている。年に2〜3回登っており、今日は友人2人と、ルンゼにて滑落し亡くなった一年先輩を遭難碑にお参りにきたとのこと。

 この方はフジノ氏、北壁の学院ルートを開いたお一人とのこと。横山君の兄さんと同級生で、横山君にロッククライミングの技術を教えたとのこと。おそらく私も当時(45年前)象の墓場でお会いしている。
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 高校生の時に象の墓場に行くと岩登りをされていた人達から「学院ルート」という言葉を聞くことがあった。その場所がどこなのかは、はっきりとわからなかったが、当時から岩登りをしている山友に聞くと「学院ルートは北壁付近でとても難しいルートでした」との説明がある。

 藤野氏は双石山北西側の岩場についてはおそらく十分な経験もあったと思うが、それでも事故は起きてしまう。

 今回の捜索にあたっては、事故現場の特定に時間がかかったように思う。事故状況から早めの救助が今回の悲劇とならなかったとは言えないが、事故現場の特定がもっと早くできたならと思う。
 
 事故をまぬがれ通報をされたもう一人の方が山中の情報について詳しくなく、捜索隊に事故現場をきちんと伝えられなかったらしい。

 当日捜索に加わった山友からの情報では、遭難者2人の車がそれぞれ違う場所に置かれていたらしい。一台はルンゼ登山口、もう一台は犬訓練所近く、この2台の車の止め方、そしてザイルを持参していたことがもっと早く救助隊に伝わっていたら、この二人がどのように行動する予定だったのか、双石山の常連さんたちであれば大方の予想はできたのではと思う。

 これから今回の事故に関して色々なことが明らかになるのではと思う。一つ一つしっかりと検証し今後、二度とこのようなことが起こらないようにしなければいけない。


 事故当日のことについては、下記の「双石山 2020年10月25日 事故速報」にて紹介している。



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by mutumi48 | 2020-10-27 11:23 | 双石山 遭難事故 | Trackback | Comments(0)

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