前立腺肥大の摘出手術を受けてから1ヶ月以上たち、そろそろ双石山登山への復帰をと考えるが、まだしばらくは様子をみることにしている。かといって毎朝の掃除だけでは体が鈍ってしまうと思い、今週末あたりからまずは平地の散歩からと考えていたところ、昨日(土曜日)山友の廣重氏からラインがはいる。
「こんにちわ、体調はいかがでしょうか? 明日は休みで双石山の予定です。もしリハビリで登られるのであればと思い連絡しました。ゆっくりペース、イワヤ神社まで。などでもお付き合いします。」との嬉しい連絡が入る。山に登るのではなく双石山南東側を流れる加江田渓谷の遊歩道を散策しようと考えていたので、その旨伝えると一緒に行動してくれることになる。
実は、今週ヤマップの行動日誌の中で数人が渓谷で見たというマルバテイショウソウの開花情報をアップしており、ぜひ見たいと思っていた。はじめてマルバテイショウソウのことを知ったのは2019年10月13日の加江田渓谷での自然観察会の時でガイドの方に教えていただいた。その時は開花の時期ではなかったがカンアオイを思わせる特徴ある葉が印象に残った。場所は広河原と多目的広場との間で一株確認していた。
加江田渓谷の遊歩道は渓谷沿いの道、昔林業が盛んだった頃に木材の切出し用にトロッコが走っていた道で、現在ではレールはなくなっているが、一部その痕跡は残っている。道幅は二人で横並びで歩ける程度で昔あった小さめの軽トラックであれば奥の方まで行けるらしい。
渓谷入口は丸野登山口で双石山への登山口も兼ねており、昔木材の集積場で使われていた場所がそのまま駐車場となっているので、相当数の車が止められる。
丸野で9時00分に待ち合わせ、15分前に到着するとオッシーの車が止まっている。横に駐俥すると「おはようございます」といつもの少し高めの声、オッシーは今日は娘さんの成人式の前撮りの日、午前中には娘を着付けに連れて行きその後スタジオで撮影があるとのこと、途中まで一緒に行動することになる。
すぐに廣重氏が到着、オッシーが持って来ていたドローンを飛ばしてくれる。ユーチューブでドローンによる映像は良く見るが、間近で見るのははじめて、1万円未満の資格の必要ないトイドローン(200g未満)だが、実際飛んでいるところはなかなか魅力的、出始めであったら自分も購入し熱中していたかもしれない。
芝生広場に隣接する集落にまるちゃんの姿あり、まるちゃんは双石山探検隊の創設メンバーの一人、以前お会いしたことはあるが久しぶり、しばらく4人で立ち話の後9時15分に散策スタート。
今日の目的地はとりあえずは硫黄谷休憩場、丸野登山口から1.6kmの距離があり、途中には「からかさ渕」「ひょうたん淵」「かに淵」のみどころがある。加江田渓谷は植物の宝庫で興味ある方達が県外から訪れる場所で、2019年4月18日に双石山の尾根筋登山道でお会いした足立氏は広島県から月に数回訪れていると話されていた。遊歩道沿いの植物に自然と目がいく、廣重氏、オッシーともに植物に関心があるので、お互いにペースを気にすることなくゆっくりと楽しむことができる。
丸野登山口からしばらくは人家があり、遊歩道沿いに人為的に植えられた植物もあり、それも楽しみの一つ、あるお宅の庭先にたくさんのリンドウの花、双石山山中では見かけることのない花、自生のリンドウは県内ではある程度標高がないと見ることはできない。
10時00分前にひょうたん淵に到着、ここは双石山登山の起点にもなっており、高校生の時には塩鶴登山口から入山しここひょうたん淵に下りていた。支流に架かる橋から見える小さな滝があり、その水辺でお茶を沸かし飲んでいた。
橋を渡ったところにある「林内に棲息する鳥獣案内図 宮崎森林管理署」が新しいものになっている。内容は以前のものと全く同じで汚れを落とし綺麗にしただけに見えるが印刷し直している。せっかく新しくするのであれば紹介する内容も見直しをすれば良いのにと思う。
2017年5月14日に加江田渓谷で行われた日本野鳥の会宮崎県支部主催の「加江田渓谷探鳥会」に参加した時に、過去3年間に加江田渓谷で確認された野鳥のリスト(計38種類)をいただいた。リストには3年間毎年5月に行われた探鳥会での出現頻度が表示してある。
今回新たになった案内板の中で探鳥会で一度も確認されていない野鳥は9種類(ホオアカ・アオジ・シロハラ・ツグミ・セグロセキレイ・ヤマドリ・キジ・クマタカ)で、3年間の探鳥会で毎回確認され案内図に紹介されていない野鳥は6種類(アカショウビン・オオルリ・コゲラ・サンコウチョウ・ミソサザイ・ヤブサメ)ある。探鳥会が毎年5月に行われているのでその時に確認できない鳥もいるのではと思うが、それにしても、それにしてもである。
野鳥には興味はあるがなかなか覚えきれない。その中でもオオルリは王家の谷の岩の上の四兄弟で休憩中に真上の枝に止まり長い時間その姿と鳴き声を堪能したことがある。
硫黄谷休憩場までほぼ1時間かけ10時30分頃に到着する。ここは1979年(昭和54年)宮崎で国体があった時に昭和天皇が訪れた場所、休憩場にはその時に昭和天皇が詠んだ歌が石に刻まれている「こけむせる 岩の谷間においしげる あまたのしだは見つつたのしも」。
硫黄谷は、私が小学生の時に両親と姉と4人ではじめてキャンプをした場所でもある。その時(1956年頃)からここは整備されていた。遊歩道から一段高くなったところにテント場があり、すでに張ってあった一つを借りた。そして橋の上流の渓谷の上にデッキが作られていた記憶がある。
現在は、硫黄谷の特徴となった芭蕉の木(多年草)がたくさん生えている。花や果実がバナナによく似ているのでバナナの木と勘違いしてる人が多い。遊歩道から一段上がったところに便所があり、もう一段上がったところが広場になっており、そこにコンクリートで作られたテーブルベンチが3セット設置してある。
テーブルベンチにて休憩、ランチにはまだ早い10時30分、オッシーが芭蕉の花の一部を拾ってくる。良く見ると膨れたところに液体が入っている。舐めて見るとバナナの味がする。調べて見ると芭蕉の果実はバナナによく似ているが、タンニンを多く含んでいるので食用にはならない「ただし追熟させればバナナ同様食用になりうる実をつける」と紹介してるものもある。
ここで、オッシーからバンケーキとクルミ団子をいただく、バンケーキはコスモスの商品、ただし全ての店舗で扱っているのではなく限られた店で売っているらしい。久しぶりにサーモス(山専ボトル)に入れてきたコーヒーとよく合いとても美味しい。クルミ団子も美味しい、私が大学生の時に帰郷時に研究室へのお土産にしていたものが谷清栄堂のくるみ田楽だったことを思い出す。宮崎がくるみの産地でもないのになぜかくるみ田楽を東京への土産とし、研究室の先生や学生に喜ばれていた。
ここで、オッシーは娘(なっちゃん)の成人式の前撮りのために帰宅する。予定の時間を1時間近くオーバーして付き合ってくれる。ここから駐車場まで1.6km、おそらくオッシーはダッシュで下ったに違いない。なっちゃんは来年の春には看護師として大阪の病院に勤めることになっている。親元を離れコロナ渦中の大阪で新たなスタートする「なっちゃん がんばれ」。
ここまでゆっくりとしたペースで歩き、40分ほど硫黄谷で休憩し体調は悪くない、廣重氏にマルバテイショウソウのことを話し、一緒に探しにいくことにし11時30分にスターとする。
マルバテイショウソウの自生している場所は漠然と広河原(硫黄谷から0.8km)の先、途中エリアマップにも紹介してあるスポット「甘茶の泉」「しばせき」を見ながら、少しつづ姿を変える渓谷の岩、そして色づいたイロハモミジ、イヌビワが季節を感じさせてくれる。
広河原に着いたのが11時45分頃、ここからは渓谷ではなく遊歩道沿いの植物に注意しながら歩く、以前見かけたマルバテイショウソウは一株だけ、それも花の時期ではなく葉っぱだけの時で、その形状はカンアオイに似ており、よくよく注意しないと見落としてしまう。
開花していれば花はコウヤボウキとよく似ている。ネットで事前に確認しているが直接にはまだ見ていない。12時20分ようやく一株を見つける。一株直に見つけると他のマルバテイショウソウも目に入る。3枚のハート型をした葉っぱで淡い緑色に葉脈がくっきりとしている。葉からまっすぐに伸びた茎に互い違いにたくさんの花が付いている。花茎が長いため全てを写真に納めるのが難しい。
葉に近いところから開花しており葉先に近いところにはたくさんの蕾が付いている。まだしばらくは楽しめそう。最初に見つけたところから距離にして30mほどの間にたくさん自生している。花は小さくさほど目立たない。遊歩道脇にたくさんあるが、意外と気がつかないハイカーも多いのでは、それくらい地味な花だが、近づいて見ると愛らしい。
同行してくれた廣重氏が長い間カメラを向けている。植物にも興味を持っているようだが、これだけ熱心に長時間カメラを向けている姿ははじめて見る。
花はキク科コウヤボウキ属のコウヤボウキやカシワバハグマに似ているが、マルバテイショウソウはキク科モミジハグマ属になる。特徴のある葉と合わせて興味を持つ人は多いのではと思う。ちなみに宮崎県では準絶滅危惧種に指定されている。
13時00分まで40分間二人で写真を撮り、ランチのため広河原まで下り、遊歩道脇のテーブルベンチにてランチタイムとする。私のランチはメスティン で炊飯しレトルトカレー、廣重氏もメスティン での炊飯に缶詰の焼鳥を入れた鳥飯、お互い炊飯に25分ほど蒸らしに15分ほどかけることになる。
準備をしていると遊歩道に突然山友達が現れる。川畑氏、鎌田さん、桜川さん、高瀬氏、瀬尾氏夫妻の6人、おそらくこの中の数人は双石山に登っているとは思っていたが、話を聞くと第二展望台まで登り、マルバテイショウソウの花を見るために加江田渓谷に来たとのこと、まさかここで会えるとは、1ヶ月ぶりの再会となったが正直嬉しかった。
6人はそのままマルバテイショウソウを見るために渓谷を進み、私達はお互いのものを半分づつにしてランチをいただく。山小屋での火の入った囲炉裏端も素敵だが、テーブル越しに見える水の流れと対岸の樹木なんとも贅沢なランチタイムを過ごす。
14時30分近くまでほぼ1時間、硫黄谷に過ごし下山スタート、同じ道でも違ったものが目に入る。植物もだが、渓谷の水の中を下ったことのある廣重氏、知らなかった、気がつかなかった事を教えていただきながら二人ゆっくりと下り、丸野に15時40分に到着する。
廣重氏 オッシー 柴

学習の森の看板
以前から設置してあったものなのか ?、はじめて見る気がする。
地図の中に散策路が表示してあるがその入口が良くわからない。

新しくなった案内図
今回新たになった案内板の中で、探鳥会(日本野鳥の会宮崎県支部主催)で一度も確認されていない野鳥は9種類(ホオアカ・アオジ・シロハラ・ツグミ・セグロセキレイ・ヤマドリ・キジ・クマタカ)で、3年間の探鳥会(5月)で毎回確認され案内図に紹介されていない野鳥は6種類(アカショウビン・オオルリ・コゲラ・サンコウチョウ・ミソサザイ・ヤブサメ)ある。

渓谷の紅葉はイロハモミジが主役


硫黄谷橋
右手のバクチノキの成長過程は興味深い。

芭蕉 お腹には蜜


硫黄谷休憩場にて

ヤマグリ


チャノキ

マルバテイショウソウ
















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ランチタイム

オトコエシ 小苞と果実


渓谷の奇岩たち

お猿さんの顔に見えます。


探検隊でオットセイ岩と呼ばれています。

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山友の鎌田さんよりキツネノマゴとのメールが入りました。
一年草でキツネノマゴ科キツネノマゴ属になるそうで、
白い花をつけるものはシロバナキツネノマゴ。


リンドウ 人家の庭先にて

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オキザリス・トリアングラス
サンカクカタバミの一種で園芸用に外国から入ってきたもの、
見かけた場所が、遊歩道を挟んで反対側に人家があったので、
人為的に植えられた可能性がある。
それにしても、目についた時に「ええ・・」と近づいてしまった。
丁度、廣重氏が以前あったヤマグワの木が切られた場所を、
私に教えようとした時だった。



オッシー と廣重氏より写真を送っていただきました。
赤いハットは還暦のお祝いに姪っ子達がプレゼントしてくれたもの、
一度だけしか使っておらず、いつも車に入れていた。
今日は、いつものグレーのハットを忘れてしまった。

赤いリックは妻が使っていたミレーのもの、
確か新婚の時(1985年)に妻が渋谷での長期研修の時に、
山専門店で下記に紹介するダンロップのテントと一緒に購入したものです。


三人用テント、これにフライシートが付きます。
大崩山で2回、比叡山で1回、樫葉キャンプ場で1回
後は子供達と一緒に白浜海水浴場で1回使っただけです。
ここ数年は寝袋と一緒に車に入れており、
どこでもテント泊できるようにしているのですが、
まだ使う機会がありません。
来年は、このテントをフルに使い双石山周辺を楽しみたいと思います。
