双石山 2022年02月20日 滑落事故

 今週の火曜日(2月15日)、山友のひろパパさんのブログに、当日、椿山から自転車で県道27号線を下っている時に、ルンゼ登山口上空でホバリングしている防災ヘリコプターを見かけ、小谷登山口近くまで下ると空地に消防車が数台止まり救助のための対策本部が設置されていたと書かれていた。そこで得た話として「夕方救助は打ち切られ、今夜は消防隊員が付き添って山で一夜を過ごし、翌日また救助が始まるそうです」という一部の情報が紹介されていた。

 翌日7時15分前に自宅居間の西側の窓から双石山を見ると、事故現場近くなのか防災ヘリコプターが旋回している。救助の様子も気になるが、仕事の都合もあり7時30分に自宅を出発する。事務所で地元の宮崎日日新聞を見ると、遭難事故について「双石山で滑落事故 15日午後1時50分ごろ・・・50代の女性が登山道から滑落したと女性の知人から110番通報があった。・・・救急隊員が山小屋近くの山中で女性を発見・・・女性は手と腰に痛みを訴えているが、命に別状はないという」との記事が紹介してある。

 滑落場所が山小屋近くとあるが、2020年10月25日に起きたF氏の滑落死亡事故は、山小屋北側テラスから急峻な尾根伝いを下りた場所、今回の滑落場所とその原因が気になる。

 今朝、8時40分過ぎに自宅を出発し、途中で飲み物を購入するためにコンビニに立ち寄る。ウエストポーチに入っていると思った小銭入れがない。どうしようかと思った時にふと思い出したのが、電子マネーのこと、以前東京に行った時に電車に乗るためにSuicaを購入し、ガラケイからスマホに切り替えた時にスマホで使えるようにし、そしてアップルウオッチと連動させていた。

 そう手首に付けているアップルウオッチで買い物ができるのではと、ペットポトルを持ちレジに行き、ウォッチの画面に表示されたSuicaカードを見せると、読み取り機器に近づけるように指示され、そこに近づけると支払いができた、便利な世の中になった。

 小谷登山口に向かって県道329号線を走っていると双石山グループラインの井上氏からアップルウォッチに連絡が入る。ハンドルを握った状態で隣の席に乗っている人に話しかけるように会話ができる。

 その内容は今週16日(水曜日)の11時00分頃に山友2人と一緒に山小屋に行くと、囲炉裏の始末がいつもとは違い不自然な状態となっており、山小屋の外に囲炉裏で使ったらしき焦げついた薪が数本そのまま置かれてあったらしい。

 この日は風が強く突風が吹いた瞬間くすぶっていた火種が突然燃え上がり、慌てて3人で火を消したらしい。井上氏達が山小屋に着く数時間前まで囲炉裏に火を入れていた人がいたらしい。あまりの出来事でとりあえず私にその時の状況を伝えておこうと連絡をくれたようだ。

井上氏から一緒にいた友人が撮った写真を送っていただいたので紹介する。


突風で残っていた火種から火が上がり、あわてて
雨水タンクから水を汲み、水をかけている
赤い部分は燃える火
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次の写真は、燃え上がった木に水をかけ
火を消した状態
こんな場所に火種の残った木を置いていたとは
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山小屋内の囲炉裏状況
おそらく火種は完全に消火されたと思うが、
あまりに雑然とした状態に唖然
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下の写真は、普段山小屋の囲炉裏で火を使い後始末が終わった状態
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 この季節、ほぼ毎週末山小屋で囲炉裏に火を入れて暖をとっている。ほぼ毎回、最初の火入れも最後の後始末も私自身で行っているが、外に焦げ付き火種の残った薪が放置してあることなど予想だにできない。内部の囲炉裏内に残った炭でさせ、火床の灰を深く掘りその中にバケツの水で火を消した炭を埋込み、その上に灰を被せ、尚且つその上に耐火レンガを二段に敷き並べる。

 山小屋での火の取り扱いは十二分な対応がされなければいけない。前日の遭難者が一緒に山小屋で一晩過ごしたのは救急隊だけだったという話は、実は本日山小屋で偶然出会った遭難者と同じ山岳会のA氏から聞いた。捜索に参加した山岳会のメンバーや関係者達はその日の遅い時間に山を下りたらしい。翌朝行われた山小屋近くのレスキューポイントから防災ヘリコプターによる遭難者の救助後、最後に囲炉裏の火の始末を行なった方がどなたかはわからないが、あまりに雑な取り扱いにはあきれるばかりである。

 8時55分に小谷登山口に到着、丁度早朝登山常連の杉山氏が下山し車で帰るところ、ウインドー越しに挨拶を交わす。駐車場には山友の菊池氏と久しぶりにお会いする鈴木氏の姿があり、駐車場に車を止めた後に挨拶をかわす。

 二人とも私も履いている登山靴のメーカーであるゴローの愛用者、実は双石山でゴローの登山靴を履かれている方にお会いしたのは、現在まで西山氏、菊池氏、鈴木氏、の3人、皮の登山靴を見ると目がついつい行ってしまう。踵下のソールに赤いライン(衝撃吸収素材)が入っているとゴローの可能性が高くなる。

 鈴木氏は山友達とルンゼ登山口から入山なのか県道27号線を進まれる。9時5分に菊池氏と一緒に小谷登山口より入山、今日の天気は予報では曇りのち晴れ、気温は上がらず最高気温は10度未満、皆伐された小谷登山道は西風が強く風速10m/s近くはありそう。いつもの犬岩横での小休止もそこそこに小谷登山道分岐点までひたすら登る。

 分岐点で小休止、少し汗ばんできたため上に着ているソフトシエルを脱いでリックに入れる。これで身につけているのは網目のインナーと通気性と吸水拡散性を備えた長袖シャツの2枚となる。じっとしていると寒いが常に動き体を暖めていれば汗冷えするよりは良い。そこに佐々木さんが登ってみえしばし談笑する。話題は今週火曜日に事故について、当日佐々木さんは登っており、山小屋で休憩している数人のグループのことを話される。

 菊池氏より「以前のブログで紹介してあった天狗岩近くにあるというグエル列柱の場所はどこですか」と聞かれ「案内しましょうか」と一緒にイワヤ神社方面に進み、まずは切株展望所よりの眺望を楽しみ、その後イワヤ神社にて登山の安全を祈願する。神社前の展望石横に生えているニワトコの木にたくさんの新芽が出ている。この木については2月6日のブログでも紹介しているが、何かと楽しみの多い樹木である。

 天狗岩の下にリックを降ろし菊池氏をグエル列柱に案内する。場所は近いが十分注意しなければいけない。ここの場所を現在後藤氏と一緒に作っている冊子「双石山」で紹介することにしている。天狗岩のタフォニー同様、双石山創生とその後の長い歴史を感じることのできる場所である。

 天狗岩下のトラバースルートに戻りステンレス三段梯子を上り王家の谷に入る。岩の上四兄弟の定位置にて小休止、ここで登ってきた水窪さんに出会いしばし談笑する。水窪さんよりゴローの登山靴を発注したことを聞く、足形確認のため東京の山手線巣鴨駅の近くのお店まで行かれたらしい。私も2015年5月にお店を訪ね足形をとり作ってもらった。その時初めて左右の足の長さが違うことを知った。

 菊池氏と大岩下のステンレス梯子取付きで別れる。菊池氏は毎回の尾根コース、私はさほどのこだわりはないが楽な谷コースで登ることが多い。先を行かれる水窪さんを追いかけ途中で追い越すが、途中のロープカ所取付きでの小休止中に追い抜かれ、第二展望台に10時40分過ぎに到着する。

 第二展望台は吹き抜ける風が強く冷たい。休憩されていた水窪さんは早々に山頂をめざして出発される。後で尾根コースを登ってきた菊池氏を出迎えたあと、寒さに耐えきれず一人で山小屋をめざして尾根筋登山道を進む、途中数カ所吹き上げる風が強い場所がある。

 3枚しか着ていない身には、ひたすら足早に歩くしかない。途中山頂往復されてきた佐々木さんとすれ違い、山小屋ではすでに囲炉裏に火が入り私を待っている人がいると聞かされる。杉の枯葉はそこそこに少し太めの人の背丈より長い枯れ枝を拾い山小屋をめざす。山小屋手前にあるレスキューポイントに近づくと囲炉裏の香りがしてくる。

 山小屋に11時00分に到着、山小屋の入口の建具が全開状態、閉まらないようにとわざわざ石が置いてある。囲炉裏端のベンチに山友の松元氏、入口近くに男女の二人が座っている。二人ともはじめてお会いする方達、入口の建具を閉めると男性より、煙いから開けておいて欲しいとのこと、小屋の両サイドの腰窓も何時もになく広く開けてある。

 奥の定位置にカメラバックとリックを降ろし、囲炉裏に鉄網をかぶせその上にヤキイモ、リンゴを載せる。それにしても寒い、三方向が空いており風が吹き抜ける。特に入口は西方向になるためこの時期の季節風がいきよいよく吹き込んでくる。「男性に寒いからドアだけは閉めますけど」と問いかけると「囲炉裏の煙で目がショボショボしてしまうのですよ」と言われる。

 思わず「ここの山小屋で囲炉裏に火を起こし小屋内を温めるということは煙いことが前提ですよ、煙が嫌なら炭を燃やすしかないです」と言いかけるが、言葉をグッと飲み込みドアを閉めてしまう。その後男性は囲炉裏に背を向けて座り、時折外に出てはまた入ってくる。この二人はここで他のメンバーと待ち合わせをしているようだ。

 山頂往復してきた水窪さんがみえ一緒に囲炉裏の火を囲む、最初に焼きあがったヤキイモを最初からいた女性に「食べませんか、少ないけど連れの男性と分けて」と渡し、その後、水窪さんにも食べていただく。

 入口に男性の姿が現れ「柴さん」と声をかけられる。以前お会いしたことのある方だが名前が出てこない。話を聞くと登り途中で小谷登山道分岐点で出会い、その後で道迷いをして第二展望台で再会した方、お名前を聞くとヨネザワ氏、しばらく一緒に囲炉裏を囲み談笑する。

 囲炉裏で使う薪を集めるために松元氏が出て行かれる。そういえばベンチ下にストックしてあった薪がほとんどなくなっている。薪を両手いっぱいに持ってこられたのちに松元氏は山頂をめざして出発される。出発前に話を聞くと九平登山口に下山し県道27号線を走って小谷登山口まで下りるらしい。最初45分ほどかかっていたが現在では20分台後半でかけおりるらしい。

 私が囲炉裏の火にサツマイモを並べた時に、松元氏から「私はダイエット中ですから」と言われる。常々、松元氏の体型でこれだけ山に登れるのは体幹が丈夫なためだと思っていた。そう言えば(木崎浜)の堤防を走っている松元氏と出会い言葉を交わしたことを以前金丸君から聞いていた。まさか機会あるごとにランニングをされているとは思いもよらなかった。

 ハーネスを付けカラビナをたくさん下げた男性が入ってくる。囲炉裏近くの板の間に腰かけられたので「どこか岩場を登ってきたのですか」と聞くと、火曜日に滑落した女性と同じ山岳会の方で、今日はメンバー数人で事故現場の確認にきたらしい。

 A氏とは以前第二展望台でお会いしたことがあり私の双石山登山者出会リストに名前があがっていた。私が山小屋に来た時からいる男女二人も同じ山岳会のメンバーでA氏以外は方達は板の間に上がりランチの準備をはじめる。

 A氏から昨日の滑落事故の状況について、そして所属されている山岳会についても話をお聞きする。滑落された女性は一人で登ったらしく、滑落場所はF氏が辿った同じルート、山小屋の北側テラスから下りるルートがあり、多くの人が雉打ちに行く時に使っている。本来のルートではなく、先がどうなっているのか確かめたく下りていったらしい。下りていくと赤テープが目に止まりさらに下りるとトラロープが下がっている場所があり、どうやらそこで滑落したようだ。

 新聞にも書いてあったが滑落後にまず知人に連絡し消防による救助を待ったようだ、手と肋骨を痛めたらしいが大事にはいたらなかったらしい。当日に一旦山小屋まで救助されたが、ヘリコプターでの活動がタイムオーバーとなり翌朝の救助となり、山小屋で一晩救助隊員と過ごすことになったらしい(後日関係者から聞いた話だと要救助者とレスキュー隊員が一晩過ごした場所は山小屋ではなく、事故現場近くの山中)

 A氏から事故当日に捜索にあった場所をヤマップの地図で見せてもらった。等高線が密接する中に崖地の記号があり、その取り合い部分に動き回った赤いラインが複雑に表現されてある。山中からはその全容を見ることのできない三段チムニーのある岩場「リッペ」の取り合いあたりを捜索されていたようだ。

 この「リッペ」の存在は昔から知っていたが、その全容を見たのは鏡洲川対岸にある七つ山の「山の神」から双石山を見た時である。そのスケールは北壁ほどあり、垂直の岩肌にチムニーに生えている樹木なのか緑のラインが縦に2カ所伸びている。

 A氏は私より年上、若い頃は双石山で岩登りをされていたようだが「リッペ」のことはご存知なかった。現在、A氏の所属する山岳会メンバーの半数がクライミングをするらしく、ホームグランドを比叡山の岩場とし、登山口のすぐ近くに専用の山小屋を持っているらしい。スマホで山小屋の写真を見せてもらうと居間で大勢の仲間たちと寛ぐ写真、話では他にも複数の寝室、台所、浴室、便所などもあるらしい。

 比叡山の岩場には県内外から多くのクライマーが訪れている。A氏も全国にクライマー仲間がおり、比叡山の岩場と山小屋が交流の場所となっているらしい。

 山小屋に着いた時に煙いからと入口の建具を全開にしていた男性も同じ山岳会の方、ここの山小屋みたいに煙の排気ができない場所は初めてだったのかもしれない。良く良く考えてみれば囲炉裏の上には囲炉裏より大きなステンレス製フードがあり屋根の煙突までまっすぐに煙道が伸びている。それなのに囲炉裏で発生する煙がフードから煙突を通して外部に排気されている様子を今まで一度も見たことがない。

 A氏から「山小屋の管理はどこがしているのですか」と聞かれ「使った人が後片付けをしており、年末には双石山探検隊のメンバーが窓ガラスを含めて雑巾掛け、囲炉裏の消炭の処理などしており、昨年末は私も参加しました。そして囲炉裏で使う薪は利用する人たちが機会あるごとに集めそれをカットしベンチ下に保管しています」と答えたが、考えてみれば小屋内に充満する煙への対応はしたことがない。

 現状の排気用のフード、煙道、煙突では元々対応できないものなのか、もしかして煙道、煙突のどこかが詰まり排気できないのか、きちんと確認したことがなかった。枯木を燃やせば煙いのは当たり前と割り切っていたが、近々状況の確認してみなければと思い直す。

 囲炉裏の火を一緒に囲んでいる人がこんな話をされた「双石山周辺を中心にいろんな山に登られると双石山の素晴らしさが良くわかります」話を聞きながら「う〜んなるほどね〜」と思いながら、昔、大学時代の友人からもらったカセットテープのことを思い出した。友人は山形県出身で現在山形市内で設計事務所を主宰している生まれながらの熱心なプロテスタント、そのテープの内容はキリストの教えについてある方が解説されたもので、その話の中で「他と比べる」ことについて色々な例をあげられていた。

 私の登山対象はいつの間にか双石山オンリーとなってしまった。高校生の時から今までに登ったことのある山をあげると、県北の大崩山に5回、比叡山に1回、韓国岳に2回、高千穂峰に2回、尾鈴山に1回、西クンパチ山に1回、そして双石山には2011年11月13日に双石山登山を再開してから今までに419回、高校生の時、20代後半から子供ができるまでに登った回数を合わせるとおおよそ???回となるが、登った山の種類は少ないのかもしれない。

 2013年11月13日に大崩山に金丸君と登ってから、他の山に登ったのは次男と2020年5月29日に登った高千穂峰だけで、ほとんどが双石山で正直他の山に登りたいと思ったことがない。もしかして私は一般的に言われる「登山」には興味がないのかもしれない。ただ単に双石山が好きなだけなのかもしれない。双石山ではかけがえのない様々な出会いがあり、そして日常にも取り入れることを前提に生活している。

 人から「県内で一番お勧めの山はどこですか」と聞かれれば、躊躇せずに「大崩山です」と答える。

 14時00分過ぎまでには他の登山者は山小屋を出発され、1人で30分ほど囲炉裏の火を楽しみながら過ごし下山の準備をはじめる。板の間を見るといつもになく土埃がある。囲炉裏の火の始末を行い、土間にかけ水をしてから竹箒で掃く。ロフトへ上がる梯子の下に前回までは気がつかなかったトラロープが無造作に置いてある。このロープはもしかして滑落事故があった場所にかけられていたものではと想像する。

 14時45分に下山開始、冷たい風が吹き抜ける尾根筋登山道を足早に下りる。途中第二展望台に立ち寄り直ぐに下山、次の休憩は化石谷、そして小谷登山道分岐点、分岐点手前では毎回観察しているキジョランのアサギマダラの幼虫を確認、今日も同じ葉の裏面で徐々に成長している。

 16時00分に小谷登山口に下山、いつものように今日の無事と出会いに感謝し山に一礼する。


小谷登山道分岐点から北方向を見る
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天狗岩下の柱状砂
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グエル列柱
(天狗の隠れ家に改名)
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第二展望台より
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いつもになく大淀川の川面が目にとまる
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山小屋出発 囲炉裏の火の後始末は完璧に
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山小屋北側テラス
今回の滑落事故はここから尾根伝いに下りた場所で発生
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アサギマダラの幼虫
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下山途中、小谷登山道分岐点から
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 最後に、今回の滑落事故について気になることがあるので書き留める。私のブログの中でこれまで何回となく「一般ルート以外でトラブった時には多くの人に迷惑をかけることになる」と指摘している。今回の現場も普段、足を踏み入れる登山者がほとんどいない場所、ただ話を聞くとそこには赤テープがあったらしい。

 赤テープは登山道の目印として山では認識されている。ここの赤テープを誰が何の目的で付けたものなのか考えてしまう。個人が又は特定のグループかが次回来た時のために目印とした可能性が高い。今回の場所はそこにアプローチすること自体が難しいので、赤テープについて云々しようとは思わないが、テープを個人的に付ける場合は帰りのルートを確保するためとし下山時には必ず撤去すべきだと思う。

 現在、双石山山中には一般ルート以外にマニアックルートがたくさんあり、特に行者コースから尾根筋に直登するルートを使用する人が増えている。ある意味今回の事故現場も尾根筋と行者コースとをつなぐ場所(ただしクライミング経験とロープなどの道具がなければ上下できない)である。

 一般登山道ですらちょっとした不注意で事故は起きる。そのために現在宮崎自然休養林内には計36カ所のレスキユーポイントが確保されている。もっとも多くの登山者が利用する小谷登山口から九平登山口までの一般ルートには計8カ所が設置してある。事故があった場合にはより迅速に安全に救助していただけるようになっている。

 今回の事故現場はレスキュー隊員の二次遭難を警戒しなければいけない場所で、遭難者を安全な場所まで引き上げるのに時間を要し、途中で自衛隊への救助要請も検討されたと関係者から聞いた。レスキュー隊員も普段からどのような状況でも対応できるように訓練していると思うが、レスキュー隊員を危険に合わせるようなことは避けたい。

 二日間の救助で遭難者が大事に至らなかったことは何よりなことだが、山小屋で一晩過ごすことになりより多くの救助隊員が動員されたことを思うと、山中での事故を0にすることは難しいと思うが、できるだけその影響を最小限にしたいものである。

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by mutumi48 | 2022-02-22 19:17 | 双石山へ | Trackback | Comments(0)

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