山友の廣重氏のブログで、昨年5月8日に探検隊メンバー(4名)に案内していただいた場所のエビネランが紹介してあった。あの時はキイロエビネ、シロエビネ、ホシケイラン、そしてガンセキランと1日で見ることができた。今回も開花の時期になりぜひお目にかかりたいと探検隊に案内をお願いする。
昔々は山中にたくさん自生していたこれらのランも盗掘にあいほとんど見ることができない。
岩肌や古木に着生するセッコク、ナゴラン 、フウランは比較的に目にすることがあるが、地面に生えるランは一般登山道から大きく道を外れ、山中奥深く分け入った急峻な
場所にかろうじて生き残っている。
前回、観察しているので一人でも行けるのではと思うが、そこは山に対しては慎重な我輩、探検隊のオッシー に同行をお願いすると、土曜日に登ることの多い師匠を誘ってみると嬉しい対応をしていただく。前日(金曜日)の朝に師匠から直接連絡をいただく。週末の二日間は田植えでお忙しいとの事で、それぞれの場所でのランの開花状況を教えていただく。キイロエビネ、シロエビネは今が盛りで、ホシケイランとガンセキランの盛りはもう少し先になる。
4月も末になり、それまでオープンしていた山小屋でのヤキイモは閉店したことをグループラインで伝える。8時10分過ぎに小谷登山口駐車場に到着、すでに8台の車が止まっている。内一台は早朝登山常連の杉山氏の車、靴底を張り替えたばかりの登山靴を履いた時にオッシー が到着する。オッシー から自宅で収穫したという小梅をたくさんいただく、お返しにと我家の自宅で朝採ってきたキクラゲをもらっていただく。
今日は快晴、登山口に覆いかぶさるエゴノキが白い花をたくさん付けている。エゴノキの開花に気がつくのは落花を見た時が多く、見上げると花弁を下向きに垂れ下がっており、その上にはヤマハゼが若葉を広げ青空をバックにして幾層もの緑色が美しい。
8時20分に登山スタート、最初の急登を上がるとそこにはタラヨウがたくさんの花を付けている。別名「葉書の木」「郵便局の木」と呼ばれ東京中央郵便局や他の郵便局にも植えられている樹木である。花はとても地味、黄緑色の小さな花が集まりピンポン球ほどの大きさになっている。花房にはコミスジ(タテハチョウ科)なのか数匹がしきりに蜜を吸っている。
小谷対岸の水辺近くにたくさんの白い花が咲いている「オッシー あれは何?」と尋ねると「マルバウツギです」との返事、この時期に県道沿いの土手の上や谷筋に咲き、低木ゆえに花が付いた状態を見下ろすため、葉の数より花房の方が多いと余計に人目を引く。同じマルバウツギが登山道脇で花を付けている。こちらは夜露に濡れたたくさん緑の葉をバックに一房の花が愛らしい。
最初の重機道合流地点手前で早朝登山の杉山氏と出会い談笑、相変わらずお元気そうで山でのわずかな会話だが、私の活力の源の一つとさせていただいている。別れ際にオッシーとのツーショットを撮られブログに掲載していただくことになる。
二番目の重機道合流地点に登ると、重機道一杯にカヤツリグサが蔓延り、たくさんの花を付けている。これもタラヨウ同様に大変地味な花である。親子岩横の急登を上がり犬岩手前近くまで来ると登山道の両脇にはたくさんのトウシンソウが自生し花を付けている。カヤツリグサ、トウシンソウといずれも派手さはないが魅力的な姿をしている。
犬岩横の重機道の丸太の上から、昨年から気になっているセイタカアワダチソウを観察、すでに花は枯れているがしっかりと立っている。その丈夫そうな茎を乾燥させすだれの材料としている物もある。
カエル岩手前の急登を上がり、途中のクリークを過ぎたところにヤナギイチゴがたくさんの花芽を付けている。ヤナギイチゴはバラ科イチゴ属ではなくイラクサ科ヤナギイチゴ属だが、6月には実が熟し美味しく食べられる。
カエル岩の斜め上に「斜め岩」と名付けた岩があり、初夏から初秋までの時期にリックを降ろし、時には登山靴を脱いで休憩する場所としている。小谷登山口から10分たらずの場所にあり、午後3時頃からは小谷側の高木により日陰となり吹き上げる風が気持ち良い。この場所に4人の若者が登っていたので声をかけ撮った写真をブログに掲載することの了承を得る。
この辺りから登山道脇にコガクウツギの白い花が目に付くようになる。コガクウツギはガクウツギの小さい物で良く似ている、葉の大きさと葉先の形状で区別している。ちなみにガクウツギは葉先が細く長く伸びている。
8時55分に小谷登山道分岐点に到着、登山口から30分もかかっている。単に登るだけであれば15分もかからない。この時期目立たないが新緑の中に目を引く花達が姿を見せている。
快晴の空に筋状の雲、そして尾鈴山が姿を見せている。親子4人が登ってくる、ご夫婦と二人の女の子、お姉ちゃんは5才くらい、下の子は父親のリックの中でまだ2才とのこと、昔、次男を専用の背負子に乗せ韓国岳、そして長女を背に大岩まで登ったことを思い出す。
リックの女の子はここからは母親の手にひかれ登っていく。これから一段と急な登りとなるが、ご夫婦は山慣れした様子、子供達の成長が楽しみ。
同行のオッシー は午後はボルダリング練習場回りの草刈りに行くことになっているので、少しでも早めに目的地にたどり着けるように分岐点をステンレス三段梯子方面へ進み、いつものように小石を一個拾い石積岩に積む。
ステンレス三段梯子を上り王家の谷に入り、いつもの岩の上四兄弟の定位置にて小休止、先ほどの親子が、まずは父親とお姉ちゃん、先に化石谷に上りそこで母親と2才の女の子を待っている。オッシー が二人に「そこには化石がありますよ」と声をかける。「直接、現場で教えてあげたら」と声をかけるとオッシー が化石谷に上り3人で探し始める。そこに母親と2才の子供が上ってくる。手を引かれた女の子は、どういうわけか体が後ろ向きに反った状態で母親に支えられ登っていく。
谷コースを上り、次の休憩ポイントはロープヶ所取付き、大タブノキ広場での休憩はせずに第二展望台に9時52分に到着する。淡い緑色したオンツツジの三つ葉の中に紅色の花が咲き、根元にもたくさんの花弁が落ち、この時季ならではの風景がある。青空をバックに黄緑色の花と紅色の花弁、まさに春本番を写真に撮り、テーブルベンチにリックを降ろし休憩する。
川越氏、大住さん、飯久保さん、小川氏が4人でみえ、一緒にテーブルを囲んで休憩、大住さんからカットされた日向夏をいただき、飯久保さんからは自宅で採れた日向夏一個をいただく。児玉氏が一人でみえ山小屋まで同行する。
尾根筋登山道を脇にそれ、イチヤクソウを見にいく。一株だけに花芽が付いているが開花にはしばらくかかりそうである。登山道からの南斜面は加江田渓谷側に斜面が続く、加江田川の支流がいく筋も稜線に分入っており急峻な所が多く、また北西斜面と違い山が深い。
小谷登山道からずっと落ちていた小さな小さな花の正体がなんとなくわかる。足元に虫媒花が落ちおりスダジイかツブラジイのいずれかの花ではと思い、周りを見ると近くには大きなスダジイがある。
山小屋に到着、児玉氏は山頂をめざして進まれる。オッシーは午後からのボルダリング練習場の駐車スペース草刈りのためランチを取らずに下山する。私は前回までは囲炉裏に火を入れてのランチだったが、今回からは山小屋の北側テラスのテーブルにてランチをいただく。今日のランチは定番となりつつある即席麺にトッピングは卵とハム、アルコールコンロを使いコッフェルで水を沸かし麺を茹でる。
一人の男性がみえ一緒にランチをいただく、この男性とは以前山小屋で一緒になったことがある。話し好きな方で双石山のいろんなルートについてもご存知の様子であった。
14時00分前に山小屋を出発し尾根筋登山道を下山、14時30分頃に第二展望台に立ち寄り、14時37分にスタート、谷コースを下りて14時57分に小谷登山道分岐点に到着、5分ほど休憩し15時15分に小谷登山口に下山する。今年もこの時期に山中で希少植物に出会えたことに感謝し山に向かい一礼する。
いつもより早めの下山となったが、実はここ数日、昨年6月に亡くなった従兄弟の事務所の後片付けを手伝っており、これから向かうことにする。
エゴノキ


タラヨウ




マルバウツギ


カヤツリグサ


トウシンソウ


セイタカアワダチソウ

ヤナギイチゴ

斜め岩

コガクウツギ

小谷登山道分岐点より

王家の谷(化石谷)

カンアオイ

第二展望台

オンツツジ

イチヤクソウ

スダジイ

キイロエビネ













シロエビネ






山小屋北側テラスより

バクチノキ

▼ オッシーが撮ってくれました ▼



