前回(5月22日)のブログで紹介した従兄弟の「偲ぶ会」は、彼の69回目の誕生日であった5月29日に50名ほどの参加者のもと無事に終えることができた。コロナ感染が懸念される中での開催ということで、一度に参加する人数を絞るために三部に渡って実施し、一部・二部を友人関係、そして三部を親族とする。
場所は、双石山から10分ほど海に向かい車を走らせた県道339号沿いにある彼の自宅兼事務所で、この建物は多くの人の興味を引いており、5月14日に「双石山」グループラインに木花陶器市というタイトルで紹介メールを送り、翌朝に来てくれた山友の廣重氏やキジちゃんからは「この建物が以前から気になっていた」と言われた。
陶器だけでなく建物自体にも興味があるということで、まだ片付けの終わっていない内部を案内すると、既成概念にとらわれずに作られたものに興味のあるキジちゃんにとっては、内部の目にする物の全てが興味の対象となり「すごい・すごい」の連発となった。
彼の生前の活動を考えると、所属していたそれぞれの団体、関係者が「偲ぶ会」をやってくれるのではと今でも期待している。今回の「偲ぶ会」に関してはあくまでも、彼に、より近かった個人の発案によるものであり、実施する場所も考慮し、個人と親しくお付き合いのあった方達に参加していただくことになった。
当日の三日前には、内部の整理・片付けがほぼ終わり、二日前に故人の遺影を飾る祭壇の打合せのため、都城市安久にある「矢野バラ園」を訪ねた。ちょうど一週間前にも依頼のために訪ねていたが、今回は「偲ぶ会」会場の状況写真を持参しての打合せとなった。合わせて、当初予定していた飾り付けのバラの花を1.5倍にし、より華やかにしていただくようにお願いした。
矢野バラ園はバラの生産農家だが、プレゼント用のバラのアレンジメントも行っており、4年前70才で亡くなった義姉が友人や妹にあたる妻への誕生プレゼントにここのバラを送っていた。
打合せにより、バスケットに飾り付けたものを持込むのではなく、会場で飾り付けを行うことになり、前日の夕方に来ていただき、2階会場、1階の受付及び当日行う焼物オークション会場に彩りを添えていただいた。
そして、故人が特にお世話になった人への感謝の印として多彩なバラによるバスケットを準備していただいた。合わせて整理・片付けに連日参加してくれた2人の女性の分を含めて4個が受付のテーブルの花瓶に飾られたバラと一緒に何気に置かれた。
祭壇そしてたくさんの花瓶へのバラの飾り付けも終わった後に、5月に入り自宅兼事務所の後片付けに協力していただいた友人達の6人で、皆が独身時代に機会あるこどに集った2階フロアーで、故人の69才の誕生ケーキを囲み、後片付けの中ででてきたシチリア産のワインを飲みながら深夜遅くまで過ごした。
若い頃にプロのミュージシャンをめざし、当時のオリコン九州大会で長渕剛と競ったK氏の歌声と巧みなギター演奏を、そして今でも地元都城市でバンド活動をしているI氏の歌声を数十年ぶりに聞くことができた。1970年代の音楽にも興味ある次男にとっては二人の歌声は素晴らしいものだったに違いない。
29日(日曜日)「偲ぶ会」がスタート、9時00分前に会場に行くと、前泊したK氏、I氏、そして整理片付けで照明・電話・テレビ・ネットなどの弱電関係を整理してくれたB氏がすでにスタンバイしており、9時00分過ぎには当日手伝っていただくことになっていたO氏がみえ、何か手伝うことはないかと故人が卒業した高専の後輩にあたるK氏夫妻(二人共)が早々に来てくれる。
当日の受付は何かと煩雑な作業となるために、K氏夫妻の申出は大変ありがたい、K氏は少し離れた所にある駐車場の案内をしていただきKさんには受付の一部をお願いする。
受付の、事前に申込みのあった参加者から会費1,000円を預かり、まずは焼物に入った番号札を引いていただく。引いた番号札の付いた紙袋を参加者にお渡しする。紙袋の中には献花用の真っ赤なバラ、故人が若い頃に設計したお菓子屋「アンクルベア」の焼菓子が入った包み、お茶のペットボトル、そして故人が長年通った有田陶器市で買い求めた陶器で紙袋に入る大きさの湯呑みや小皿が入っている。
合わせて受付の1階フロアーには番号札の付いた焼物が50個並べられており、参加者が引いた番号札の付いた陶器をそれぞれに持ち帰っていただくことになる。50個は大きなものから小さなものまで様々で、参加者全員が車で来られていることを前提にしているので、大きなそして大変重いものも数個ある。
10時00分になり、2階フロアーにて「偲ぶ会」をスタートする。20畳ほどの部屋に20人ほどの参加者、全員がマスクをしており、7割ほどの方は知っているが、初めてお会いする方もいる。
偲ぶ会の司会進行は主催者である私の役目、まずは参加者への来ていただいたことへのお礼からはじめ、その後は主催者挨拶と故人晩年の紹介、そして参加者からの故人への献花と自己紹介と故人との関わりについてお話ししていただく。そして親族からのお礼を次兄のTにお願いし閉会とする。
閉会後は1階に移動していただき、参加者全員に参加していただき陶器のオークションを行う。オークションのやり方は、欲しいと思う陶器に本人の名前を書いた付箋を貼り付けていただき、付箋の数が一つの場合はその方にご自身で付けた金額を支払っていただく。付箋が2枚以上となった物は、全員でのオークションとする。
ちなみにオークションとした陶器は、室内の整理片付け時に私が選んだ物で、私自信が欲しいと思うものばかりで、中には親しくしていた古唐津焼の橋村孝氏(故人)の箱入り抹茶碗や、今では高額となった辻修釜の物も数点含まれている。
何事にも楽しさを求めた故人ゆえに、このオークションは「偲ぶ会」を楽しむためとし、合わせて故人が買い求めた陶器が交流のあった友人達の手元で使われ、いつまでも故人の存在を感じて欲しいという気持ちで企画する。
ほとんどのものが十円単位からはじまり、程良い金額で落とされていく中、多くの参加者が興味を引いていたコヒーカップのオークションを始めるが、カップに貼り付けられた付箋に書かれた当人がいない。その人とは今回の立役者であるK氏、いくら呼んでもいないのでオークションをスタートする。
最初から「3,000円」との声が上がり、思わず「高い」と指摘し値を下げて再スタートとする。結局最初の提示金額より安く落札される。
これには後日談があり落札された方が付箋を貼り付けたK氏に譲った。このコーヒーカップは独特の表情をしており、コーヒーカップ以外にも数点、大皿を含めて残されておりネット検索で陶芸家のことを調べるが見つけることができなかった。故人は毎年通った有田陶器市、おそらくこのコーヒーカップを作った陶芸家の方とも親しくしていたに違いない。
12時00分前にオークションも無事に終わり一部参加者に解散を告げる。皆さん手に手に赤いバラの花と陶器を持ち帰路につかれる。
お昼は長兄の妻Nさん手作りのお弁当(三段お重)が届く。塩おにぎり・シソおにぎりで一段、煮物で一段、そして卵焼き・塩焼鯖などで一段と、当日スタッフの皆さんと一緒にただく、ランチはコンビニでの購入を考えていたが、手作り感あふれる「偲ぶ会」企画と同じ手作りのランチとなった。Nさんとても美味しかったですありがとう。
二部は13時00分から、参加者は15名で式次第は一部と同じだが、二部の献花時にも故人と私との関わりについて紹する。箇条書きにて70秒以内に文章でまとめていたのでここで全文を紹介する。
- 私のおもちゃと引き換えに作ってくれた、木の機関銃
- 正蓮寺平野を見下ろす、権現様のテーブルベンチ、一緒にやった夏休みの友
- 一緒に作った秘密基地、斜面の地下と瓜畑近くの木の上
- 夏キャンプの深夜、こどもの国の浜で、一緒に助けた巨大ウミガメ
- 美建の基礎工事 双石山帰り、手伝った鉄筋組立
- 美建の新築祝い、小田急ハルクで見つけたジョージ中島の照明器具、すでに40年
- 美建で2人で取り組んだイベント「この花の狂い咲き展」
- 独身時代、週末は、3階で深夜マージャン
- Kさん、Hさん、T君と、引き受けた披露宴の司会者
- 帰宅時、何回通い説得したか、建築士会青年部役員
- 体の不調に気づき、病院へ行くことを勧めた、あの夜
- あなたから引き継いだM市文化財保護審議会委員、今年はさらに飛躍します。
今までありがとう。
一つ一つに思い出があり、短い時間では語れなかったが、二部では若干参加者が少なく、時間があったので、思い出の一つについて少し説明を加えた。
・4の夏キャンプでの思い出のこと、木花地区の子供会の夏キャンプに私がゲストとして参加した小学生4年生の時のこと、青島海岸の松林内にテントを張り一晩を過ごした。その夜、卵を産みに浜に上がってくるというウミガメを見に行くことになる。数人の男の子だけで、こどもの国側の浜を探していると、なぜか仰向けになった巨大なウミガメがいた。
「なぜ」「どうして」という前に「可哀想」ということになり、皆で起こして海に帰すことになった。抱えるが重くて無理、カメの横を掘り、棒杭を探してきて、てこの原理を使いどうにか元に戻すことができ、ウミガメは真っ暗な海に帰って行った。
翌日、こどもの国で働いていた大人の人にそのことを話すと、当時行われていた浦島太郎祭りのために確保していたウミガメだったらく、祭りの数日前から数匹を確保するために深夜産卵のために上がってきたウミガメをひっくり返し、翌日、水槽に移していたらしい。
祭りの時はその内の一匹に浦島太郎の人形をくくり付けて海に帰すらしく、その内の一匹を私達が助けた。その後、子供達の中から誰一人竜宮城に行ったとの話は聞いていない。
二部の親族お礼は故人の長男から、生前の父親としての故人のことを聞き、改めて故人の人となりを知ることになった。閉会後は一部と同じく1階での陶器のオークションを行い、故人の思い出として参加者の手元に置いていただくことになった。
16時30分からは親族による「偲ぶ会」を行い、故人の通夜や葬儀の時とは違った取組に、末弟の性格を知り尽くした兄姉達は喜んでくれたと思っている。
会場(自宅兼事務所)

受付準備

一部受付開始
献花台
一部

二部

お世話になった関係者へ花籠を

オークション
