宮崎市 下北方の家 新築
2022年 09月 02日

敷地は、宮崎神宮の北側に位置する閑静な住宅地にあります。南、西側を道路に接しており、二つの道路は1、2軒先では行き止まりとなっており、通過交通の全くない静かな場所です。
当時の住まい(貸家)も敷地から5分もかからない所にあり、ご実家も歩いて行き来できる場所にあります。ご家族は、高校教師のご夫妻、そして小学生のお子さんが二人という四人家族、ご夫妻の仕事柄、しばらくは子供たちが実家で過ごす時間が長いようです。
計画にあたっての要望は、お忙しい日常の生活をより快適にできるかということでした。特に家事については、食事の準備、後片付け、洗濯、洗濯物干し、取り入れ、整理、掃除、風呂の準備等たくさんあります。OT邸では、ご夫妻での役割分担が決まっており、夫々が気持ちよく、そして利便性よく動けるためにはどのようにすれば良いのかということもテーマの一つになりました。
以前、作りましたHI邸をたいへん気に入っていただきました。すべての生活が1階で完結しており、台所を中心としたたいへん動きやすいプランをもっており、また外観は屋根にゆるやかなムクリを付けて、たいへん落ち着きのある住まいとなった住宅です、ただし敷地は以前みかん畑だった所を整地しており、敷地面積にもゆとりのあるお宅でした。
今回、与えられた敷地は64坪の広さ、その中に平屋建を前提としたプランづくりから始まりました。度重なる打合せの中で、外部空間に対してのお考えが少しづつ明確になっていきました。休日に家でゆっくりとする時間がとりにくいこと等から、庭としての空間は最小限のスペースで良い。
車好きのご主人からは、露天での駐車ではなく、しっかりとした駐車スペースが、そして雨の日でも気兼ねなく干すことのできる干場が欲しいという要望がでてきました、また平屋建の中にすべての要件を納めることには無理があり、夫々のスペースを確保するためには2階建とならざるを得ないこととなりました。
完成した住まいは、外部は道路に対してオープンなアプローチ、駐車スペース、雨の日には近所の子供たちの格好の雨宿りの場所となりそうです。そして周辺環境への配慮をも兼ねた植裁スペース、屋根は、道路に対して低い軒先を向けることで圧迫感をさけ、2階部分もムクリを持ったたいへんやわらかいラインを表現しました。内部は台所を中心に、回遊性のあるプランとなっており、台所から家族の気配が感じることのできる内部空間となっています。(柴睦巳)

(住まいに対するイメージ)
・居間・食堂・台所各々が自然につながった空間としたい。
・台所に立ちながら、子供の気配を感じられる内部空間としたい。
・布団干場・洗濯物干場を設ける、そして各々の利便性を考慮する。
・日常の生活は1階ですべてをすませたい、2階は予備室、本棚、書斎カウンター等を設ける。
・車を降りてから雨に濡れずに玄関までアプローチしたい。
・屋根はなるべく軽い材料としたい(地震時の対応)。
・内外とも造作部分に木を積極的に使った作りとしたい。
・2階にできる部屋の奥には、可能であれば、小屋裏収納を設けたい。
・掃出し窓のガラスは防犯対応品を使いたい。
・屋根にはムクリをつける。
・仕事柄、家での時間がとれないので、手のかからない住まいとしたい。
・内部の仕上は、自然素材を使いたい。
・留守の時には、自然の風を取り入れることのできる防犯性と開放性の両面を持った作りとしたい。
・家での仕事のため作業のできる場所が欲しい、一ケ所は食堂カウンターで良い、他にもう一ケ所設置すること。
(各々の場所に対するイメージ)
□ 玄 関
・駐車スペースとのスムーズな行き来ができるようにする。
・木製の玄関建具を使いたい。
・外出時の身支度のチェックができる大きな鏡を設置したい。
□ 食堂・台所
・台所の冷蔵庫横の建具は台所側の仕上をコルク貼りとし、各種行事案内等の掲示場所として使いたい。
・居間に対してオープンな作りとしたい。
・カウンター収納部分に米びつ及びダストボックスを設置する。
・吊戸は、日常的に使う食器が楽に取りだせる高さとする。
・テーブルは作り付けとする。
□ 居 間
・家の中心であり、温かくて、開放的なスペースとする。
・南側には縁側を設ける。
・南側の掃出窓は障子+ガラス戸(防犯)+断熱雨戸の組合せとする。
・居間にはエアコンを設置する。
・書斎カウンターを設置する。
□ 子供室
・子供スペースは作り付けベット、机、クローゼット等のスペースを最小の面積で計画する。
・部屋として独立性の高い空間とならないような、オープンなものとして計画する。当面は二人で一室、将来的には個々に最小限のプライバシーが保てる作りとする。
・子供の本は、2階の通路部分に本棚を設置し収納する。
・机カウンター下にはルーバー窓を設置し、足下の通風を考慮する。
□ 寝 室
・部屋には家具類(タンス等)はいっさい置かないこととする(地震時の転倒を考慮して)。
・和室の半間押入の一つを地窓+押入とする(西側からの夏場夜間の通風を考慮して)。
・半間押入の他一つは将来、仏壇スペースとなるようにする。
・東側窓の腰部分は収納(アルバム等)カウンターとし、一部を鏡台として使えるように鏡を設置する。
・東側の腰窓は障子+網入りガラス+通風雨戸の組合せとする。
・南側の掃出窓は障子+ガラス戸(防犯)+断熱雨戸の組合せとする。
布団干場を設置する。
□ 納 戸
・既存タンス3棹が置けるスペースを確保する。
・納戸のステンレスパイプは2段とする
・寝室、居間側からの2方向での利用が可能な平面計画とする。
□ 便 所
・便所は2カ所設置する。1ケ所は来客時の対応ができるもの、もう一ケ所は家族のみが使うものとする。
・洗面脱衣スペースに設置することも可能とする、ただし利用時の独立性を考慮する。
・便器下の部分のみ専用床材を使用する。
□ 洗面脱衣
・洗濯機を設置する。そして風呂の残り湯の利用を考慮すること。
・洗濯機パンは設置しない。
・腰壁部分は水に強い材料を選択する。
□ 浴 室
・壁・天井を板張りとする
・2方向に窓を設置し、入浴時の熱気対策を考慮する。
・床は、桧のすのこによりバリアフリーへの対応とする。
□ 階 段
・ゆるい勾配とする。
・階段横のスペースを利用した本棚スペースを計画する。
・階段下への採光等も考慮すること。
□ 干 場
・洗濯物干場を内部に設置する、ただし通風及び採光等に配慮すること。
・家事動線を考慮し、台所との位置関係、洗濯機を設置する洗面脱衣室との関係を考慮すること。
・洗濯物を取入れるためのカウンター、下着、タオル等の収納を洗面脱衣室との位置関係で考慮する。
・留守時に開放的(通風)にできる作りとする。
□ 予備室
・2階に予備室として畳の部屋を設ける。
・通風は、干場との関係により地窓を設置し考慮する。
□ 濡 縁
・軒の深い空間とし、通常の雨では濡れないスペースとする。
・布団干場はつなげた計画とする。
・自然に腰掛けることのできる高さとする。
□ 駐車場
・1台分は屋根付きのスペースとする。
・敷地内に3台分の駐車スペースを確保したい。
・洗車用具、子供の遊具のための収納を設置する。
□ 外 構
・バスケットゴール(市販品)を駐車場に設置する。
・玄関アプローチ及び濡縁との取合い部分に植栽スペースを考慮する。
完 成 写 真













