双石山 2025年5月25日 ヘルメット

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 9時丁度に小谷登山口をスタート、最初の急登を上がるとしばらく平地となり登山道両脇のたくさんのヤマアジサイが白と青の花を付けている。ある意味写真映えする景色かもしれないが本来双石山には自生していない樹木でカメラを向ける気にはならない。

 昨日まで続いた雨のため登山道右側の小谷にからは、勢い良く流れる水の音が聞こえてくる。親子岩横の急登あたりで谷川から登山道が離れるので今まで聞こえていた水音が小さくなり、今度は遠くで囀る鳥の声が聞こえてくる。

 重機道に辿り着き小休止、登山道を振り返り七つ山稜線の山の神を眺める。空気中のチリが洗い落とされているのか山肌がくっきりと望め小さな社(コンクリートブロック製)が白く見える。空は雲で覆われているが今日の天気予報では午前中曇りで午後から晴れマークが付いている。

 9時15分に小谷登山道分岐点に到着、早々にリックを降ろしここから見える風景をスマホで撮り母親とグループライン双石山(23名)に送る。上から小さなものが絶え間なく落ちてくる。地面を見ると小さな花なのかたくさん落ちている。

 どの木から落ちているのかカメラレンズをズームアップして見る。まずはバクチノキを見るがそれらしき様子はなく、東側の樹木の樹冠にレンズを向けると小さなものがたくさん付いている。

 この木は以前から気になっており、数年前に樹皮と葉の写真を撮り県立博物館に同定していただこうと思い送ったことがある。その返事メールには、送られてきた写真だけでは同定が難しいがクロガネモチではないかとの返事かあった。

 尾根筋登山道で別のクロガネモチを確認しているが、ここの木では赤い実を確認できていない。今回花らしきものを手元で見るとクロガネモチの雄花のようにも思える。

 女性が一人登ってみえ挨拶を交わすが、この方とは数回お会いしているが名前が出てこない。昨日まで続いた雨の影響がこれから登る登山道に出ていなければ良いのだがとおっしゃり先行される。

 ベンチに置いたリックの中から登山用ヘルメットを取り出し被る。以前から山中でのヘルメットの着用について考えており以前このブログでも書いたことがある。

 一般登山道での転倒への対応であれば、通気性の高いサイクリング用ヘルメットでも良いと考えネット上で色々と情報を集めていたが、なかなかこれはという物が見つかずそのままハットを被っていた。

 そんな中、ヘルメット着用をより強く思うきっかけとなったのはヘルメットおじさん(S氏)との出会いである。週末の早い時間にスタートされるS氏とは小谷登山道分岐点から王家の谷との間ですれ違うことがあり、毎回出会った時は短い時間だがおしゃべりを楽しんでいる。

 ヘルメットおじさんが着用されているはモンベル製、私もあまり利用することはないが毎年モンベル会員の継続手続きをしている。リックから取り出したヘルメットはモンベル製の登山用(M/L)タイプである。

 ヘルメット着用を現実のものとして考えたのは、10日前(5月14日)に起きた双石山常連のK氏の死亡事故がきっかけとなった。15日から3日間京都に滞在しており、17日の朝に山友のオッシーからK氏が14日に傾山で起きた滑落により亡くなったこと、そして通夜と葬儀について情報が入っており、早々にオッシーに電話を入れて話を聞く。

 オッシーと電話で話しながら、私自身昨年70代となり、たまにだが登山道で木の根に登山靴がとられることも多くなり、ずーと考えていたヘルメット着用をしようと決心する。

 K氏とは今まで度々お会いしており、いつもご夫婦でのいろんな山を楽しまれていた。私自身、妻との出会いが双石山であったことを考えると、ある意味羨ましく思っていた。ご夫婦での登山といえば現在お会いする機会がなくなったが、岩川氏夫妻、瀬尾氏夫妻、谷口氏夫妻と懐かしい。

 K氏について私のブログで最初に紹介したのは2019年3月30日で、その内容は「奥さんは囲炉裏の煙が苦手ということで、いつものように出入口越しにお話する」と記載しているので、実際初めてお会いしたのはそれより前のこととなり、その後毎年5月と9月には数回お会いしたと記録している。

 K氏の事故がきっかけとなりモンベルHP上で購入する決心が付き、昨日(24日)土曜日の夕方に自宅に届いた。手に取ると軽い、カタログ数値では230g程度、ヘルメットを被りアジャスターの調整具合によっては装着感をあまり感じない。このヘルメットが役にたつことがないことを願いたい。

 イワヤ神社にて本日の安全なる山行を祈願する。そこに二人女性の登山者が登ってみえ挨拶を交わす。常連のS々木さんとT原さん、会話の中でK氏のことを話題にするが二人ともご存知なかったようで非常に驚かれる。傾山での事故のことはご存知だったが、当事者が双石山常連のK氏とは考えもしなかったらしい。

 常連の横山氏が登ってみえ挨拶を交わし、しばらく一緒に登ることになる。天狗岩横の急登を慎重に登りいつものようにスダジイの板根に腰掛けて天狗の背中を見ながら小休止する。

 隙間を膝をつきながら通り抜け空池に入り、ここからも慎重に滑りそうな岩肌に気を付けながら空池の底まで下りる。チェックストーンを潜り王家の谷に入り、ステンレス三段梯子東側岩肌を眺めると亀裂はそのまま、昨日までの雨で亀裂の入った堆積砂が落ちていればと思っていたが、なかなか落ちない。

 少し肌寒い気温のせいか先へ上へと体が進む、いつもの「岩の上四兄弟」での休憩は無しで、大岩下のステンレス梯子取り付きに近づくと上から熊鈴の音が聞こえてくる。

 しばらく立ち止まり上を見ていると樹間に男性登山者の姿が見える。白いヘルメットを着用しているS藤氏の姿があり、梯子を下りてきた所で挨拶を交わししばし談笑「自身のヘルメットを指差し「ヘルメット買われたのですね」と言われる。

 尾根コースを選択し木の根とロープを頼りに慎重に登る、ここ数回登りを谷コースではなく尾根コースにしている。体全身を使い登ることになるが疲労感は谷コースより尾根コースの方が少ないように感じる。

 10時20分に第二展望台に到着、展望台には数人のトレイルランナーが休憩中、そう今日は加江田渓谷と双石山をルートとしたトレイルラン大会が行われている。グループライン双石山にオッシーが8時47分に山友の廣重氏が丸野をスタートする写真が送られてきていた。

 廣重氏のナンバーは緑の322となっている。展望台で休憩しているランナー達も緑色、話を聞くと緑はショートで赤はロングとなっている。しばらく緑のゼッケンを付けたランナーが登ってくるが、その中に赤のゼッケンを付けた男性が登ってみえ休憩することなく挨拶されて第三展望台方面に駆け抜けていかれる。

 その後は緑ゼッケンを付けたランナー達が続々と続く、ランナーの中に第二展望台からの眺めに感嘆の声をあげる人がおり、正直「ええ」と思ってしまう。「この方達は初めて双石山なの、事前にコースを確認していないの」。緑の最終ランナー(運営関係者)なのか回収した道案内の白いテープをたくさん持った人が登ってみえる。

 尾根筋登山道を山小屋をめざして進んでいるとアラブのお姫様Nさんが黒装束で現れ挨拶を交わす。NさんもK氏のことはご存知ではなく大変驚かれる。

 11時15分に山小屋に到着、北側テラスでリックを降ろし休憩、山小屋にはまだ足場がかかっている。屋根の補修は終わっているが、外壁の塗装がまだ終わっていない。そういえば小谷登山口の掲示板に5月17日に予定されていた外壁塗装延期の案内が貼られていた。

 北側テラスの崖淵には使われなかったのか大量の竹が残されており、合わせて山小屋内部には野地板として使われるのではと思っていた板がたくさん残されているが、竹と板はまだどこかで使う予定があるのだろうか?

 少し早いがランチタイムとする、今日は夏定番のザルソバと自宅で握ってきたおにぎり(明太子入り)、樹間から陽射しがテーブルに落ちているが肌寒い。なるべく陽射しのある場所に座りランチをいただく。

 山小屋の東側から人の気配があり、現れたのは一人の男性で今までに数回であった方で「柴さんですよね」と声をかけられる。お名前を聞くとK林氏といい、いろんな山に登られ年に数回は双石山に登られており、今から山頂をめざして進まれるらしい。

 ランチが終わり、宮崎平野を眺めていると目線先の比較的近いところに蔓性植物がモッコクの枝先に絡みつきたいのか、思い切り蔓を伸ばしており、思わずカメラを取り出し数カットシャッターを切る。

 小八重氏と桜川さんがみえ、テーブルでランチの準備をされる。小八重氏テーブルベンチに腰掛けられた時に山小屋外壁に取り付けられたリック掛けに手を合わせられる。

 そう、このリック掛けは亡くなられたK氏が設置された物で、鹿の角を加工されている。最初にこの場所にリック掛けが設置されたのは5〜6年前だったかもしれないが、最初はほとんどが木製で鹿の角の物は1カ所だけだった。そのうち鹿の角製が無くなったが、徐々に木製が鹿の角製に変わり現在では5カ所が鹿の角製で1カ所だけ木製となっている。

 常連さんのほとんどはこのリック掛けがK氏による物だと知っており、これを見るたびにK氏のことを想うことになるだろう。

 下山は小八重氏と桜川さんと一緒、第二展望台にてリックを降ろし休憩後、谷コースを下りる。

 14時45分に小谷登山口に下山、本日の無事なる山行と新たな出会いに感謝し山に一礼する。

 
小谷登山口横の水路
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小谷登山道分岐点から
七つ山の山火事の後が痛々しい
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分岐点からバクチノキ
赤銅色の木肌
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バクチノキの枝先

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クロガネモチ?
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クロガネモチ?の枝先
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雌花
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第二展望台から宮崎平野を見る
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オオバウマノスズクサ
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山小屋北側テラスから
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K氏設置のリック掛け
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モッコクに
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第二展望台テーブル小口に設置されたストック掛け
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王家の谷
化石広場で何やら小八重氏
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by mutumi48 | 2025-05-28 11:08 | 双石山へ | Trackback | Comments(0)

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