双石山 2025年10月5日 山小屋焼芋
2025年 10月 08日
毎年10月最初の週末から山小屋の囲炉裏でサツマイモを焼き、一緒に囲炉裏を囲んだ登山者とシェアしており、今年も焼芋の時期となった。サツマイモは先月串間市在住の友人から「今年は何箱必要?」と連絡があり「とりあえず2箱お願い」と手配していた。
届いたサツマイモは串間市大束で栽培されているヤマダイカンショで、早々1個づつ新聞紙で包んでいた。今朝洗うために新聞紙を外すと一部のサツマイモはすでに芽を出している。水洗い後に布巾で水気をとり再度新聞紙、そしてアルミホイルで包む。先月までの山ランチは定番のザルソバだったが、これからは焼芋がランチ主食となる。
8時8分に自宅を出発し8時17分に小谷登山口に到着する。登山口前の駐車場で山友の後藤氏と桜川さんが談笑している。登山口前に1台分のスペースが空いており車を止める。2人の所に行き挨拶を交わししばし談笑する。
後藤氏から先日電話で話があったストックをいただく。モンベルのフォールティングポールで新たに別のポールを購入したので、私に「使いませんか」と申し出があり「それじゃ・・・円で売って」と頼んでいた。
合わせて来月末に諸塚村のやましぎの杜で実施する囲炉裏塾のイベントの1つである「双石山カルタ大会」の景品として、後藤氏が撮影した双石山に関する写真集(ハードカバー)を見せていただく。
双石山の山容を撮影場所を変えて撮ったものや、星空を背景としたもの、山域内の名所、そして四季折々の山野草の花などが掲載されている。私自身が欲しい写真集となっているがカルタ大会の読み手の立場として私の手元にはこない。
8時58分に小谷登山口をスタートする。前回同様最初の急登を過ぎた所でツルニンジンの蔓を探すが見つけることができない。登山道整備(草刈り)の時に切られてしまったのかもしれない。
今日の天気は晴れ、夕方に降雨確率が表示されていたが下山するまでは持ち堪えそう、湿度が高いのか蒸し蒸しする。10月に入っても日中は夏の気温、標高を上げれば徐々に涼しくなることを期待し一歩一歩と登っていく。
親子岩上の重機道での休憩はなしで犬岩横の急登に進む、そういえば犬岩に打ち込まれているボルト、カラビナ、チェーンはそのまま、ただしこの夏使われた気配はなく犬岩へアプローチするカ所は草が生い茂っている。
急登を上り詰めた所にある切株にキバナノホトトギスが一輪だけ花を付けている。この切株の根元には大きなキバナノホトトギスの株があったが、人為的に無くなっている。
切株を過ぎると平地となっており、ここにはたくさんのキバナノホトトギスが自生していたが、昨年ほとんどの株が根元から引き抜かれ、一部はその場所に放置されていた。
小谷登山道分岐点に9時15分に到着、ここまで17分かかっており一輪のキバナノホトトギス撮影に2分ほどかかっている。ベンチにリックを降ろしスマホでここから見える景色を撮り母親とグループライン双石山に写真をアップする。
宮崎市街地上空は霞んでおり尾鈴山の山容をわずかに望むことができる。常連の水窪さんが登ってみえ挨拶を交わし先行される。常連の男性が登ってみえ挨拶を交わし、分岐点からステンレス三段梯子方面へのルートは現在どうなっているのかと聞かれる。
イワヤ神社にて本日の無事なる山行を祈願し天狗岩をめざす。天狗岩取付きに到着すると下山途中のヘルメットおじさんと出会いしばし談笑、今年の夏に登られた奥穂高のピンバッジをいただく。前回は薬師岳の手拭いをいただいており恐縮するが「あなたとの出会いは私にとってモチベーションとなっています」との言葉にありがたく頂戴する。
天狗岩取り付きでハットからヘルメットに被り直し天狗岩右側の急登に取り付く。ロープヶ所で1人の男性が下りてくる。挨拶を交わし天狗岩中腹にある硫酸マグネシウムの地層について説明するが、この方も気が付かれていない。そういえばヘルメットおじさんも認識されておらず、常連さんでも気が付いている登山者は少ない。
急登をロープと木の根を頼りに登りながら目線は地面に落ちているドングリ、ここにはこの時期マテバシイの実が落ちる。今日から囲炉裏に火を入れるがサツマイモと一緒に炙るのがこのドングリで多くの登山者に食べてもらうことになる。空池まで拾ったドングリでパンツのポケットがパンパンに膨れ上がる。
岩の上四兄弟下の風穴で小休止、岩に腰掛けて地表面を流れる冷気を団扇で顔元にあおぐと気持ち良い。大岩下の分岐点で尾根コースを選択しまずはステンレス梯子に取り付く、毎回のことだが梯子を登りながら師匠こと小八重氏の教えをおもいだす。
大岩取付きまでくると上から人の声が聞こえてくる。ここから尾根筋登山道下の分岐点まで木の根とロープを頼りに登ることになり、双石山登山の核心部となる。このルートを考慮しヘルメットを着用することにした。
山のガイドブックなどでは双石山ルートを初心者コースと位置付けている。第二展望台でお会いする初めて登った方でこの尾根コースを経験し、同じルートを下りたくないので他のルートはないですかと聞かれることがある。
尾根コース途中のカズオチェアー手前で5人の家族グループに追いつき「お先にどうぞ」と勧められるが「私その先で休憩しますので、そのまま登ってください」と答える。
いつもの場所で岩に腰掛けて小休止、目線の先にある直登ロープカ所で女の子が取り付いている。その場所には巻道があり、より安全に登れる場所があるが、あえて直登ルートを楽しまれている。
巻道を上り家族グループを追い越して10時19分に第二展望台に到着、テーブルベンチにリックとカメラバックを降ろしてここからみえる宮崎平野をスマホで撮る。青空にわずかに白雲が棚びいており、わずかに県央の稜線を望むことができる。
テーブルベンチに腰掛けて休憩、登山口から1時間45分かかっている。スマホのラインを見るとシスターコーヒーさんから「・・お昼ころに山小屋です・・」とメッセージが入っている。
20分ほど休憩し(10時40分)第二展望台をめざし尾根筋登山道を進む、後で知ることになるのだが、途中の比較的急な登りに設置してある白ロープは、今年初夏に亡くなったK氏が持参し小八重氏が設置したという話を本人から聞くことになる。K氏が山中に残したものは多く、山頂、山小屋、第二展望台に設置されている鹿の角を利用したギアは多くの登山者に使われている。
11時4分に山小屋に到着、久しぶりの山小屋での休憩とランチ、外壁と屋根の補修が終わり、タンクに雨水を貯めるための専用の下屋が新たに設置してある。
小屋内部を見ると正面奥の内壁に野地板用に担ぎ上げられた板が一面に張られている。板間には補修で発生した残材の入った袋が数個置かれている。中身の多くは木材の切れ端なので囲炉裏の薪として使わせていただくことにする。
囲炉裏の煉瓦を外し、灰床をバケツ一杯分掘り下げて、まずは杉の枯葉、小枝、枯木を積み上げて火を付ける。半年ぶりに山小屋内部に煙が充満、火が落ち着くまで窓を全開にする。内部で蜂の羽音が聞こえてくる。窓のガラス面でスズメバチが1匹、その後2、3匹と増えていく、小屋内部のどこかにスズメバチの巣ができていなければ良いのだがと思う。
今回囲炉裏で焼くサツマイモは7個、うち1〜2個はお土産用として残し、1個は私のランチとなるので、残りを一緒に囲炉裏を囲んだ登山者に食べていただく。
昼前にシスターコーヒーさんがみえ、板間にてコーヒーの準備をされ、合わせて丸餅と銀杏の差し入れがある。その後、高瀬氏、横山氏、そして少し遅れて小八重氏がみえ5人で囲炉裏を囲みあれやこれやの雑談、タイムリーに小八重氏から実家の木にできたスズメバチの巣を最近撤去した時の話を聞くことになる。
山頂を往復してきた男性がみえしばし談笑、この方はK・谷氏といい千葉県柏市から宮崎の山を登りに来たらしい。今日、宮崎空港に着き、その後はレンタカー移動、双石山下山後は小林市に移動し明日は霧島山系のどこかの山に登るらしい。
男性が下山後、5人で14時30分近くまで談笑する。囲炉裏の火を完璧に始末し5人で下山開始、途中第二展望台にて休憩し、その後谷コースを選択、途中風穴にて小休止する。
小谷登山道分岐点手前で常連の鈴木氏と出会い、鈴木氏と小八重氏2人で、この夏登山道で見かけたという野うさぎの死骸について情報交換される。
分岐点のベンチにて小休止し、16時25分に小谷登山口に下山する。本日の無事なる山行と新たな出会いに感謝し山に一礼する。
キバナノホトトギス 開花

小谷登山道分岐点から

天狗岩中腹の白い塊
天狗岩中腹の硫酸マグネシウム結晶の地層

第二展望台から宮崎平野を見る

山小屋

山小屋内部

師匠こと小八重氏まもなく84才
山友の高瀬氏昨日は九平登山口から山頂往復

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