双石山 2026年3月1日 ハヤブサ

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 今週は長年鵜戸塊山系でハヤブサの生態を観察している山友が、自身のブログで素晴らしい動画をアップしており感心しきり、昨年はハヤブサの子育てを観察し、2羽の雛の成長の様子を動画で紹介していたが、今回は親の交尾を動画で撮影し紹介している。

 ハヤブサの生態について交尾がどのように行われるのかを事前に調べ、観測点で気長に待機している状況はお見事である。自然豊かな双石山を含む鵜戸塊山系はたくさんの魅力が詰まった場所である。

 今朝8時過ぎ、2階に上がり居間の窓から双石山を望むと雲を背景に比較的明るい山姿が望める、今日の天気予報には雨マークはない。登山の準備を行い、8時45分に自宅を出発し9時過ぎに登山口に到着する。

 登山口前の駐車スペースは比較的空いており東端に車を止め、9時7分に小谷登山口をスタート、今日の天気は曇りマークと晴れマークで降水確率は0%となっているので前回忘れた折畳傘は携帯していない。

 最初の急登を過ぎ平地にくると周辺の色彩に思わず息を呑む、登山道脇の枯れ草と土手に赤く色づく樹木の葉、そして谷側沿の淡い緑色の葉の低木、その奥に無数に株立つヤマアジサイの枝枝、その先に鬱蒼とした杉林、そして奥には霞んだ照葉樹林の濃い森と、淡い色合いでのグラデーションが目に入り、思わず数歩下り太陽の陽射しが入らない所でスマホを取り出しパチリ撮る。

 夜露もつ 落ち葉を踏みて 登山道 タンタンと行く 足音軽し

 登山道は小谷の左岸にあり、親子岩近くまでは沢の水音を聞きながら登ることになり、一句詠む。

 沢音に 山靴の音 重なりて 静寂(しじま)を歩む 登山道かな

 ここ数日続いた雨のためか、しっとりと濡れた登山道を慎重に登り、親子岩横の急登上部でまた足を止める。足元の不揃いの杉の切株とその先は重機道の平地が目に入る。登山道周辺には数年前の植樹の時に山中に自生してない樹木がたくさん植えられたが、ここには皆伐時にひこばえとして残ったのかバリバリノキが元気よく育っている。

 重機道に到着、振り返り鏡洲川対岸の七つ山の稜線を見ると、陽当たりのためか山神の社が望める。

 重機道を進み急登がはじまる場所の小谷対岸に犬岩があり、その岩肌に朝日を受けてピカリと光るチェーンが下がっている。心なきクライマーが自己満足のために取り付けたもので、自然の岩肌には異物にしかみえない。設置したクライマーは年に何回この場所をクライミングの練習場としているか知らないが、自然の雰囲気を壊さないギアの設置方法があるのではと思い、一句詠む。

 犬岩を 汚す光の 正体は 勝手なる者の 残せし痕跡(あと)か

 小谷登山道を登りながら、山友のハヤブサ観察への情熱を思い、5・7・5・7・7と思案し、一句詠む。

 ハヤブサの 秘め事写し 山友の 想いいかほど 断崖の淵

 カエル岩を過ぎるとヤマブキが数株自生しており、風を待っている種子玉があり、ここでも一句詠む。

 登山道 種子を落とし ヤマブキは 春の風受け 芽吹をむかえ

 9時32分に小谷登山道の分岐点に到着、ベンチにリックを降ろしてここからみえる風景をスマホで撮り母親とグループライン双石山に送り、次に小谷中程に自生しているリュウキュウマメガキをコンデジ900で撮影する、被写体にはならなかったが野鳥が枝に止まりすぐに飛び立った。実はすでに塾しており甘みと渋みが混在している。

 分岐点北側にあるベンチの向こうは小谷の山肌で杉が植林され背の高いものでは人の背丈の倍以上に成長している。杉と杉の間は定期的に下草刈りが行われているが、パイオニアツリー(先駆植物)なのか雑木が成長している。

 双石山周辺の杉林の伐採地でパイオニアツリーとして知られている樹木の、シロダモ、アカメガシワ、カラスザンショウが目立っている。

 今年2月14日、山小屋付近で宮崎大学の森林をテーマとした篠原研究室の関係者に聞いた話で、火山噴火跡地での代表的なパイオニアツリーはアカマツだと聞いた。確かに霧島山系のえびの高原付近のアカマツ林は歌詞としても使われている。

 ネットでパイオニアツリーとなる樹木の特徴として、太陽の光を好む・成長が早い・森林を復活させる・寿命が短い・土壌を肥沃にする、などがあげられている。

 登山口から聞こえていたウグイスの囀りが徐々に小さな音色となり、分岐点までくると微かに聞こえるほどになり、その代わりに天狗岩周辺にいる登山者なのか女性の話し声が聞こえてくる。

 山静か ウグイスの音 遠ざかり 森の奥より 人の語らい

 分岐点から先は照葉樹林帯を進むことになり、イワヤ神社までの急登途中では魅力的な樹木を見ることができる。まず目を引くのは比較的近くに並び立つムクノキとハルニレ、次に登山道左側に木肌の綺麗な大きな杉の木があり、個人的にはこの杉は飫肥杉系ではなく南九州の神社に見られるメアサ杉ではないかと思っている。

 次に登山道右側にあるタブノキで木肌が女性的な印象で、その後に出てくるたくさんのコブを持つ男性的なタブノキと対照的な姿をしている。

 その間に前回紹介した枝を切断されたヤブツバキがある。切断面をスマホで計測すると11cmほどの大きさがある。切断された枝は登山道左側の下り斜面に倒された状態となっている。

 その後はすぐに塩鶴登山道と合流しイワヤ神社の社が見えてくる。このあたりで登山道右側奥にカゴノキがその特徴的な木肌を見せている。

 イワヤ神社に到着、本日の無事なる山行を祈願し、天狗岩をめざし進もうとした時に1人の女性が登ってみえる。常連のI倉さんで挨拶を交わす。

 I倉さんのお話では先日、国富町の釈迦岳に登った時にK野さんにお会いしたらしく「K野さんはお元気でしたよ」とお聞きする。私も近いうちにK野さんに双石山でお会いできればと願っている。

 イワヤ神社から4、5分で圧倒的な迫力ある天狗岩を見上げることになる。毎回の眺めだがその形状から見飽きることのない岩肌をしている。ゴツゴツとした岩肌に一部だけ見えている硫酸マグネシウムの層を探すが今日は確認できない。

 右側急登を上がり最初の平地の奥側が硫酸マグネシウムの層になっているが、その姿は白い岩肌ではなく上部の岩から落ちているのか砂が全体を覆っている。確実に天狗岩表面は風化している。

 岩の隙間を膝ま付きながら通り空池に入り、滑りやすい岩を慎重に空池の底まで下り、毎回のことだが下りてきたルートを見ながら目線を徐々に上に上げていく。青い空が岩と岩との隙間に池のように見える。

 チェックストーン下を通り王家の谷に入り、風穴横を通り崩落した場所を上がると岩の上四兄弟の取り付きとなる。休憩場所としている岩の上四兄弟に到着、定位置としている岩に腰掛けて水分補給する。

 ここで途中から一緒に登ってきたI倉さんから「先に進みます」と先行される。遠くで野鳥が囀っており、しばらくすると僅かに聞こえる熊鈴の音が徐々に大きくなる。化石広場先の樹間に常連のヘルメットおじさんの姿が見える。化石広場に下りてこられたとこでパチリ撮らせていただく。

 化石広場下の大きなヤブツバキの所に来られた時に「おはようございます」と声をかけしばし談笑する。ヘルメットにはヘッドライトが装着してあり、話を聞くと6時過ぎに小谷登山口を出発して、第二、第三の展望台を経由して一旦麻畑に下り、その後登り返して桧分かれから尾根筋三叉路を経由して山小屋まで行き、そこでオッシーに出会ったらしい。前回お会いした時には今日のコースと逆のコースを辿られている。

 10時35分に第二展望台に到着、テーブルベンチにリックを降ろしてから、ここから見える宮崎平野をスマホで撮影する。市街地上空は雲がかかり県央の稜線は望むことができない。テーブルベンチに戻りベンチに腰掛けて下山してくるオッシーを待つことにする。

 下山途中のオッシーが到着し一緒にテーブルを囲み休憩する。オッシーは今日山小屋壁面に掛けられている屋根補修のために寄付した人の名札の取替にきたらしい。オッシーのリックは毎回お菓子箱となっており今回も2種類のスナック菓子をいただく。第三展望台方面から2人のトレイルランナーがみえ、しばし休憩されてて尾根筋登山道に進まれる。

 11時30分前に山小屋に到着、小屋内には前回もお会いしたA田さんとHさんが休憩されている。2人は九平登山口からスタートし山頂まで登り、山小屋に行けば私に会えるのではと、わざわざ山小屋まで下りてこられたらしい。

 囲炉裏に火を入れて、しばし3人で火を囲みながら談笑していると、山友のシスターコーヒーさんがみえ一緒に囲炉裏を囲む。その後で小八重氏がみえ一緒にランチタイムとする。前回もそうだが、シスターコーヒーさんから美味しいコーヒーと今朝作ったパンケーキ、そして私の大好きなキンカンをいただく。

 囲炉裏の薪をとりに山小屋の外に出ると登山道脇のテーブルベンチに高瀬氏がN武氏と談話中で、しばらくしてから高瀬氏が小屋に入ってみえる。N武氏と高瀬氏は月に一度の頻度で一緒にいろんな山に登っているらしい。

 今日のサツマイモは前回常連のT橋氏から差し入れのあった串間市大束の「山大かんしょ」と、昨日スーパーで購入した熊本産の「紅はるか」の2種類、小ぶりの山大かんしょが早めに焼き上がり、早く下山されるA田さんとHさんに食べていただく。紅はるかは大きめで今しばらく焼き上がるのに時間がかかる。

 吉田氏がみえ、続いて親子4人が小屋に入ってくる。親子はN岡氏夫妻に長女は4年生のJュリちゃんと次女の一年生のKえちゃんで、父親と子供達ははじめての双石山登山らしい。途中から一緒になった吉田氏曰く、父親が先に先に先にと進むのでついつい心配になり一緒に山小屋まで来たらしい。

 丁度焼き上がった「紅はるか」を2人の子供に「焼き芋食べる?」と聞くと「食べたい」と返事があり、一個を二つに分けて「皮ごと食べてね」と差し出す。熱々のしっとりとした食感の紅はるかを美味しそうに食べてくれる。

 所用と合わせてモクレイシの開花を確かめるために山小屋先ピークの巻道へ行く。昨年は2月20日過ぎに開花状況を撮影していたが今年はまだ花芽すら確認できない。

 15時に囲炉裏の火を始末して下山を開始する。下山はシスターコーヒー、高瀬氏、吉田氏の3人と一緒、尾根筋登山道分岐点にくると上空で鳴き声が聞こえ見上げるとアカマツの枯木の上部にハヤブサが止まっている。

 今回のブログ冒頭でも紹介したが、今週山友の廣重氏ブログでハヤブサの交尾についての情報があり、その撮影への情熱に感心したばかり、目の前の枝に止まっているハヤブサはおそらく昨年生まれた子供二羽のうちの一羽ではと思う。

 早々にカメラバックからクールピクス900を取り出してハヤブサにレンズを向けズームアップしてパチリ、ピントは自動となっているが合っているかどうか確かめる余裕もなく数カットシャッターを押す、カメラの録画ボタンも押して少しの時間だが枝に止まってあたりを見回している姿を動画として撮る。

 ハヤブサは視力が良く、遠くの獲物を見つけることができるらしい、おそらく枯枝に止まっているハヤブサはこちらのことも見えている。バックからカメラを取り出しレンズを向けている動きにもかかわらず、比較的長い時間その場所に止まっていてくれた。

 尾根筋登山道を進み次の休憩ポイントは第二展望台取付き、ここでハットからヘルメットに被り直してから、岩に腰掛けてしばし休憩する。

 4人で談笑していると一人の男性が下りてくる。挨拶を交わし話を聞くと2回目の双石山登山で登る途中で道迷いをして、その後どうにか山頂まで登ることができたらしい。

 下山時のルートに不安がありそうだったので「私たちが先におりますから、良かったら後を付いてきてください」と声をかけ、谷コースを5人で下りることになる。

 男性の道迷いカ所については、説明を聞くと最初化石広場でそのまま谷筋に入り込んだのではと思ったが、現地での説明だと化石広場ではなく、まだ下の方で、本人もその場所を明確に記憶しておらずはっきりとしない。

 その後、本人の話から想像するに、どうやら風穴の所で左に岩壁沿いに登る所を、右側の山肌斜面の踏跡伝いに登ったのではと考えられる。

 今日も岩の上四兄弟で休憩している時にその踏跡を下りてきた一人の男性がいた。前回も数人のグループがおそらく「象の墓場」へ行くためにその踏跡を使っており、ここも徐々に道迷いの場所になりつつあるのかもしれない。

 小谷登山道分岐点のベンチで休憩してから、16時50分過ぎに小谷登山口に下山、本日の無事なる山行と新たな出会いに感謝して山に一礼する。


自宅居間から双石山を見る
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小谷登山口前の駐車スペース、
S氏とオッシーの車が止まっている
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登山口最初の急登を登りつめる
登山道脇の色彩が魅力的
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親子岩横の急登の先は重機道
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小谷登山道分岐点から
リュウキュウマメガキの木を撮る
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リュウキュウマメガキの実
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小谷登山道分岐点から
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切り倒されたヤブツバキの枝
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カゴノキ
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ヤマザクラ
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化石谷
岩の上四兄弟から
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第二展望台から
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山小屋囲炉裏の火
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モクレイシ
開花前
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山小屋
煙突から煙が立ち上がる
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囲炉裏の火を始末
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尾根筋登山道にて
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枯れ枝にハヤブサ
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カメラを取り出しズームアップ
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王家の谷下
ステンレス三段梯子横の岩壁の亀裂
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サツマイナモリ
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あれ、枝 が ?
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オッシー撮影
第二展望台取付きから尾根筋登山道に進む
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by mutumi48 | 2026-03-04 14:38 | 双石山へ | Trackback | Comments(0)

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