双石山 2026年4月5日 囲炉裏

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 8時41分に小谷登山口に到着、登山口前スペースの東端に車を止めて登山準備を始めると、常連の佐々木さんがみえ第二駐車場に止められる。準備を終えた頃に早朝登山の加藤氏が下山してくる。挨拶を交わししばし談笑、加藤氏は先月行われた山開き開会式で双石山2000回登山達成で表彰されている。話を聞くと7年ほどで達成されたらしい。

 準備を終えて、第二駐車場から山肌を眺めると象の墓場と北壁のほぼ中間あたりに真っ赤な塊が見え、カメラを取り出しズームアップでパチリ、その左側には塊としては小さいが淡いピンクの花を付けた樹木が見え、いずれもミツバツツジの類だと思う。

 9時10分に登山スタート、昨日まで雨が数日続いていたが今日の予報は曇りのち晴れ、登山道脇のアカメガシワの芽吹きの先に見える稜線の上には綿雲の浮かぶ青空が見えている。登山道右側の小谷から沢音が聞こえ、合わせて対岸からはウグイスの声が絶え間なく聞こえてくるので、ここで一句詠む。

 沢音が 響く山道 ウグイスの 恋呼ぶ声が 間近に聞こゆ

 親子岩上の重機道、切株に腰掛けて小休止していると山本さんが上ってみえ挨拶を交わし、その後分岐点まで一緒に登る。

 9時32分に小谷登山道分岐点に到着する。杉木立の間に宮崎平野の一部が、そしてその向こうには尾鈴山が望める。北方の空も青空の中に綿毛状の雲が浮かんでいる。

 先行された山本さんとしばし談笑、途中で見つけたというキクラゲを見せていただく。以前自宅庭のエゴノキが腐食した時に幹肌にたくさん自生したキクラゲと同じ種類、夫婦なのか登山慣れしたスタイルの二人が登ってみえ挨拶を交わす。

 イワヤ神社をめざして進み社で安全祈願、合わせてここでハットからヘルメットに被り直す。天狗岩を仰ぎ見て右側の急登を慎重に上り、岩の隙間を膝まづいて潜り空池に入り底から見上げて一句詠む。

 双璧の 狭間に仰ぐ 空池の 樹木は静かに 風に揺らぎて

チェックストーンの下を通り王家の谷に入る。入口では垂れ下がったウドカズラとサルナシの蔓が迎えてくれる。背丈ほどの高さにあるウドカズラのヒゲ根をつかみしばし時を過ごす。

 次の休憩ポイントは「岩の上四兄弟」の定位置で岩に腰掛けて休憩、王家の谷に入った時からミソサザエの突き抜けるように響き渡る声が聞こえている。ここで一句詠む。

 苔むせる 岩に腰掛け 聴き入れば 谷を震わす ミソサザエの声

 いつまでも続くミソサザエの鳴き声を岩に腰掛けて聞いていると、最初は象の墓場方面から熊鈴の音が聞こえる。分岐点で分かれた山本さんが姿を現し、言葉を交わしそのまま登って行かれ、しばらくすると今度は上の方から徐々に熊鈴の音が聞こえてくる。

 駐車場にはヘルメットおじさんの車が置いてあったので、今日も早い時間に登山スタートされたのではと思いながら、ここで一句詠む。

 熊鈴の 音(ね)を風に乗せ 降りくる 白ヘルメット 朝の山道

 下から「ヒョコット」とシスターコーヒーさが現れしばし3人で談笑する。ヘルメットおじさんは6時過ぎに登山口をスタートし山小屋往復後に桧分かれに下り、麻畑から第三展望台に登り返し第二展望台を経由して尾根コースを下りてきたらしい。毎年遠征されるだけあって日頃の双石山でのルート設定が長く私には真似できない。

 3人でしばし談笑していると常連の山本氏が上ってみえ、短い時間だが4人であれやこれや談笑、その後シスターコーヒーさんと山本氏の3人で第二展望台をめざす。今日も尾根コースを選択して大岩取付き、カズオチェアーで小休止後に一気に第二展望台に上がる。分岐点からほぼ10分おきに休憩している。

 10時54分に第二展望台に到着、テーブルベンチにリックを降ろし、まずはここから見える宮崎平野を展望台間近に開花しているサイコクミツバツツジと合わせて撮る。

 ベンチ横のオンツツジはまだまだ開花の兆しはないが、その枝にはオオバウマノスズクサの蔓が絡まり鮮やかな緑色した葉っぱを付けている。今年もあの独特な形をしたオオバウマノスズクサの花が見れるかもしれない、楽しみ。

 テーブルで山本氏とシスターコーヒーさんの3人でしばし談笑、ここでシスターコーヒーさんから美味しいコーヒーと手作りのパンケーキをいただき、山本氏からは一口サイズの羊羹をいただく。

 私はあげられるものはヤキイモしかなく、ただしこの時点ではヤキイモではなく、ただのサツマイモなので一緒に山小屋までと勧めるが山本氏は所用があるらしく、第二展望台までのピストンということでここで別れる。

 第二展望台取付きに一旦下りて、その後は尾根筋登山道を山小屋をめざして進む。そういえば第二展望台まで被っていたヘルメットはハットに被り直している。第二展望台から山頂までの尾根道登山道は多少の起伏はあるが基本手を使って登る場所はない。

 尾根筋登山道の三叉路付近にサイコクミツバツツジとオンツツジの両方が見れる場所があり、ここでカメラを取り出してパチリ撮る。

 11時45分に山小屋に到着、山小屋手前から話し声が聞こえており、小屋内に入ると5人の女性達が、すでにランチを済まされておしゃべり中、板間に腰掛けていた女性から「柴さん」と声をかけられる。

 この方とは以前お会いしたことがあるようで話を聞くと、岩の上四兄弟の所で甥の方と一緒に登ってきた時にお会いしている。お名前を聞くとkさん、どこか聞き覚えのある名前で、さらに話を聞くとI野氏、Y田氏、S本氏夫妻の名前が出てくる。「ああそうだ北浦町出身のkさんだ」確か地元の山に八十八ヶ所廻りがあり、その時に参加された方達にお接待をされるという話を思い出す。

 他の女性たちは職場の同僚さんたちで、次回お会いできることを期待してお名前をお聞きする。ご主人が椎葉村出身のSさん、N村さん、M木さん、A井さん達で「後30分すればヤキイモを食べていただけますよ」と声をかけると「囲炉裏に火を入れるところまで見て、そこで下山します」とのことで、次回お会いできる日を楽しみにしています。

 囲炉裏の火を囲みながら、前回は「コミュニケーション障害」が会話のキーワードになったが、今回はいつの間にか「楽しいと思える時」が話題となり、あれやこれや、私自身、「楽しいと思える時」はと言われても正直この時がとなかなかでてこない。ある意味それだけ日常の何気に過ごしている時間にストレスがなく楽しんでいるのかもしれない。

 15時00分前に吉田氏がみえ一緒に囲炉裏の火を囲む、しばらくすると3月15日にここ山小屋でお会いし一緒に下山したK水氏がみえ4人で談笑する。K水氏は前回健康診断の結果を懸念し山登りに興味を持たれたようだが、結果はどこにも異常はなかったらしい。

 あの時に話に出たニシタチ通いは再開されたらしく「ニシタチの帰りに山小屋に来られたらどうですか」と提案する。今日登ってみえたということは意外とそうなるのかもしれない「K水さん待ってます」。

 16時00分過ぎに囲炉裏の火を始末し、板間と土間を掃除して16時10分に下山を開始する。レスキューポイントNo5付近の急な登山道に白いロープが手かがりとして設置されている。安全上必要な場所ではなく補助的な意味合いで付けられている。

 このロープは小八重氏が設置された物で、小八重氏の話では昨年県北の山で滑落で亡くなられたK氏が小八重さんに「どこかで役立てて欲しい」と託されたロープであり、私は上りも下りも手に取るようにしている。ここで一句詠む。

 登山道 ロープ握りて 今は亡き 友の笑顔を 指に想いぬ

 途中の休憩は第二取付きと岩の上四兄弟、最後の分岐点手前で、登山道脇の斜面を懐中電灯で照らし何かを探している女性を見かけ、もしかしてNさんの奥さんではと思ったが「何かお探しですか」と声をかけると「柴さん、久しぶりです」と返事があり「ご主人は」と聞くとあちらにと指をさされた先に、やはり懐中電灯で山肌を照らし探し物をしている男性の姿があり声をかける。

 N氏夫妻のことは山小屋での話の中で話題になっていた。しばしここで談笑、ご夫妻は変形菌を探しているとのことで、見つけられた木片に付着している菌を見せていただく。

 双石山には多くの方がそれぞれの関わり方で登られているが、その中でもN氏夫妻の取組は大変奥深いところまで入り込まれており大変興味深い。

 17時30分前に分岐点に到着、リックを降ろししばし4人で談笑した後、夕陽に照らされた小谷登山道を愛でながら下山し17時50分に小谷登山口に下山、陽が長くなった。本日の無事なる山行と新たな出会いに感謝し山に一礼する。



早朝に自宅2階居間から双石山を望む
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小谷登山口前の駐車スペース
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第二駐車場から山肌のツツジの開花を望む
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タラヨウに花芽
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アカメガシワの葉芽
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新緑の奥に杉林

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分岐点から北方を見る
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ヤブツバキ
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第二展望台から宮崎平野を望む
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サイコクミツバツツジ開花
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オオバウマノスズクサ
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尾根筋登山道分岐点
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囲炉裏に火を
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囲炉裏の火を始末
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夕陽に照らされたシチャノキ
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小谷登山道を下山
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by mutumi48 | 2026-04-06 21:51 | 双石山へ | Trackback | Comments(0)

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